介護と療育の違いとは?介護経験を活かして児童発達支援・放課後デイで働く
介護職員として、キャリア形成に不安を感じた時
「体力や精神面で、ずっと介護の仕事を続けるのはキビしいかも」
「介護職の経験を活かして、他の福祉分野でも働いてみたい」
「自分に合った働き方、稼ぎ方の選択肢を広げたい」
そんな風に考える方に
このブログでおススメしている行動の流れの一つが
- 保育士資格を取得する
- 児童発達支援や放課後等デイサービスで療育の仕事をする
というものです
介護の経験が活かせたり
資格手当が多くもらえたりする可能性があるからです
参考記事:介護職員の給料アップ方法|資格取得×転職の3ステップを実例で解説
僕自身は介護・療育の現場で16年以上働いてきており
歩んできた道としては
高齢者介護の現場で働いた後に転職し
児童発達支援、放課後等デイサービスの仕事に携わるようになりました
介護職から別簿福祉職へ転職するまで
正直「療育」という言葉すら知らず
一体どういう仕事なのかと戸惑う時もありました
ですが働く中で
介護の現場で培った経験が役立つことも多く
「療育」の楽しさを今は感じています
この記事では
「療育」について、どういう仕事なのかを解説します
端的に言うと「療育」とは
発達に支援が必要な子どもたちへ向け
その子らしく成長し、生活していくための支援を行うことです
「介護」とは対象年齢も仕事内容も違いますが
共通する考え方はたくさんあります
この記事を読み進めると、こんなことがわかります
- 療育とはどのような仕事なのか
- 児童発達支援と放課後等デイサービスの仕事内容
- 全国にある、ちょっと面白い療育のジャンル
- 介護と療育の違いや共通点
- 介護経験を活かせる場面と、必要な考え方
- 療育の求人を見る際のポイント
介護の仕事を辞めるかどうか迷っている人へ、まずは新しい働き方の選択肢として知ってもらえたらうれしいです
療育とは?子どもの成長と発達を支える仕事

まず「療育」という言葉について
- 「初めて聞いた」
- 「聞いたことがあるけどよくわからない」
という方へ
「療育」という言葉はいつ生まれたのか
「療育」という言葉の起源は、80年以上前に遡り
1942年(昭和17年)
整形外科医の高木憲次博士が提唱したとされています
当時は主に、身体に障がいのある子どもたちに対して
医療と教育、将来の自立に向けた支援を組み合わせるという考え方でした
その後、時代とともに支援の対象や内容は広がり
現在では発達や生活に支援が必要な子どもたちへの取り組みにも「療育」という言葉が使われています
子どもの可能性を大切にし
将来の生活につながる力を育む
そんな考え方が
現代の児童発達支援や放課後等デイサービスにも受け継がれています
現在、児童発達支援や放課後等デイサービスで
子どもの発達や成長を支えるために行われている支援は
一般的に「療育」と呼ばれています
- 【療育】
子どもの発達や特性に応じて行う支援を指す、一般的に使われる言葉 - 【発達支援】
こども家庭庁のガイドラインなどで使われる、制度上の表現 - 【児童発達支援・放課後等デイサービス】
発達支援などを提供する福祉サービスの名称
「療育」は支援の内容を表す言葉で
「児童発達支援」「放課後等デイサービス」はサービスの名称です
厚生労働省の資料の中でも
児童発達支援を「身近な療育の場」と説明し
放課後等デイサービスについても「就学児童への療育を提供するサービス」として説明しています
この記事では
児童発達支援・放課後等デイサービスでの支援、活動として行われていることが「療育」であると考え、解説を続けます
療育とは何をすることなのか

療育とは
子どもの発達や特性に合わせて、日常生活や社会生活を送るために必要な力を育み、その子らしい成長を支える取り組みです
子ども家庭庁:各種ガイドラインより
対象は「子ども」です
たとえば、次のような支援があります
- 着替えや食事など、身の回りのことの自立を目指す
- 自分の気持ちを相手に伝える練習をする
- 遊びを通して身体の使い方を学ぶ
- 友達との関わり方を経験する
- 安心して過ごせる環境を整える
療育は子どもに「苦手なことをできるようにさせる」という単純なものではありません
- 得意なことを伸ばす
- 好きなことを見つける
- 困ったときに周囲へ助けを求められるようになる
これらを目指すのも、大切な支援です
たとえば
集団活動が苦手な子どもに対して
無理に集団へ参加させるのではなく
その子が安心して参加できる方法を一緒に考えるような支援もあります
「何ができないか」だけではなく
「どうすればその子らしく過ごせるか」を考える
これが療育を理解するうえで、大切な視点です
療育では「5領域」の理解が肝になる
児童発達支援や放課後等デイサービスでは
こども家庭庁のガイドラインに基づき
5つの領域を踏まえた総合的な発達支援が重視されています
| 5つの領域 | 支援の具体例 |
|---|---|
| 健康・生活 | 着替え、食事、生活リズム |
| 運動・感覚 | 運動遊び、バランス感覚 |
| 認知・行動 | ルールの理解、見通しを持つ |
| 言語・コミュニケーション | 気持ちを伝える、会話 |
| 人間関係・社会性 | 友達との関わり、協力 |
たとえば、料理をする活動にも
手を洗う、道具を使う、手順を理解する、友達と役割分担をするなど
複数の領域に関係する要素があります
ひとつの活動をとっても、さまざまな力を育むことができます
大切なのは、子ども一人ひとりにとって
その活動にどんな意味があるのかを考えることです
児童発達支援と放課後等デイサービスの違い
療育を行う代表的な障がい児通所支援サービスには、児童発達支援(児発)と放課後等デイサービス(放デイ)があります
| 比較 | 児童発達支援 | 放課後等デイサービス |
|---|---|---|
| 主な対象 | 未就学の子ども | 学校に通う子ども |
| 利用する時間帯 | 主に日中 | 主に放課後・学校休業日 |
| 支援の例 | 遊び、生活習慣 コミュニケーション | 運動、社会体験 生活能力、対人関係 |
| 特徴 | 発達の初期段階 を支える | 学齢期の生活や 成長を支える |
※放課後等デイサービスの対象は
原則として学校教育法に規定する学校(幼稚園・大学を除く)に就学している障がいを持つ子どもです
年齢だけで決まるものではありません
どちらも子どもの発達や生活を支える仕事ですが
対象年齢や生活場面によって、支援の内容が変わってきます
児発・放デイともに
利用する子どもの中には
障がいの診断が確定していなくても
発達や生活面での支援が必要と認められ
サービスを利用している子どももいます
児童発達支援|仕事内容と1日の流れ

主に未就学児が対象の発達支援
児童発達支援は
主に小学校入学前の子どもたちを対象とした障がい児通所支援サービスです
子どもの発達段階や特性に合わせて、遊びや生活の場面から必要な支援を行います
たとえば
- 言葉で気持ちを伝えることが難しい子
- 身体の動かし方にぎこちなさがある子
- 集団生活に不安を感じる子
など、さまざまな子どもが利用します
同じ診断名や特性があっても、必要な支援は一人ひとり違います
その子の得意なこと、苦手なこと、興味のあることを
丁寧に観察しながら、支援を考え実践します
遊び・生活習慣・コミュニケーションを支える
児童発達支援では
遊びを通した関わりが大切です
たとえば積み木遊びでは
ただ積むだけでも、手先の動き、形の認識、集中する力、順番を待つことなど
さまざまな経験につながります
また、スタッフとのやり取りを通して
「もう一回」「手伝って」など
自分の気持ちを伝える練習にもなります
他にも
トイレ、手洗い、着替え、食事など、生活に必要な動作を支援する場面があります
このあたりは介護職経験者にとって
なじみのある支援も多いのではないでしょうか?
ただし、発達段階に合わせた声かけや環境づくりなど
子どもへの支援ならではの知識も必要になります
児童発達支援の1日の流れ(例)
事業所によって異なりますが
次のような流れで1日が進みます
| 時間 | 活動内容 |
|---|---|
| 9:30 | 子どもの受け入れ・健康確認 はじまりの会 |
| 10:00 | 自由遊び・個別活動 |
| 10:30 | 運動遊び・集団活動 |
| 11:30 | 生活動作の支援・昼食準備 |
| 12:00 | 昼食・自由遊び |
| 13:00 | 創作活動・個別支援 |
| 14:00 | かえりの会 帰宅準備・保護者への引き継ぎ |
※1日型事業所の架空のモデルケースです
午前・午後の短時間利用や個別療育を中心とする事業所もあります
実際の仕事では、子どもへの直接支援だけでなく
- 活動の準備や記録
- 保護者への情報共有や相談業務
- 職員同士の打ち合わせ
- 送迎
なども行います
子どもの小さな成長に気づき、感動ができることが
この仕事の大きな魅力のひとつだと思います
放課後等デイサービス|仕事内容と1日の流れ

主に就学児を対象にした放課後・休日の発達支援
放課後等デイサービスは
発達や日常生活において支援が必要な、学校に通う子どもたちが
放課後や学校休業日に利用する福祉サービスです
遊びや運動、学習、社会体験などの活動を通して、一人ひとりの特性や発達段階に合わせた支援を行います
学校が終わったあとの時間を使い
生活能力の向上や社会との交流などを支援します
対象となる子どもの年齢幅が広く、小学生から高校生まで、さまざまな発達段階の子どもと関わる機会があります
そのため、同じ遊びでも、年齢や特性によって支援の目的が変わることがあります
たとえばボードゲームをするとき
小学生には順番を守ることやルールの理解
中高生には話し合い、感情のコントロール、仲間との協力などを意識することもあります
遊び・運動・社会体験などを通じた支援
放課後等デイサービスでは、事業所によってさまざまな活動が行われます
- 公園で遊ぶ
- 工作をする
- 買い物に出かける
- 料理を作る
などなど
一見すると、普通の遊びや体験活動に見えるかもしれません
しかしその活動を通して
どのような経験を積んでもらいたいのかを考えることが大切です
たとえば買い物体験なら
お金の使い方だけでなく
商品を選ぶ、店員さんとやり取りする、困ったときに相談する
といった学びにもつながります
遊びや日常生活の中に、支援の機会がたくさんあります
放課後等デイサービスの1日の流れ(例)
| 時間 | 活動内容 |
|---|---|
| 14:00 | 学校への送迎・受け入れ |
| 15:00 | 集団活動・運動 |
| 15:30 | 集団活動・個別支援 |
| 16:30 | 制作活動 |
| 17:00 | 自宅への送迎・保護者との情報共有 |
| 18:00 | 記録・片付け・職員間の情報共有 |
※平日の架空のモデルケースです
営業時間、学校の下校時間、送迎体制などによって異なります
児童発達支援同様に
- 活動の準備や記録
- 保護者への情報共有や相談業務
- 職員同士の打ち合わせ
- 行事の企画
などもあり、子どもたちの長期休みでは受け入れ時間が長くなったり
毎日が行事イベントのような形で忙しくなる事業所もあります
放課後等デイサービスでは、学校や家庭と連携する場面も多くあります
学校での様子を確認したり、保護者から家庭での困りごとを聞いたりすることも大切な仕事です
単に子どもを預かる場所ではなく、子どもの生活全体を考えながら支援していく場所だと理解すると、仕事内容がイメージしやすいと思います
児童発達支援
放課後等デイサービスともに
子どもを実際に見ている時間は勤務時間の中で多くはありませんが
それに付随する準備や記録、買い出し、送迎調整、掃除など
間接的な業務は多くあります
こんな療育もある!全国の特色ある支援プログラムを紹介

児童発達支援や放課後等デイサービスとは、どんな活動をしているのかと考えると
制作活動をしたり、屋内外で運動する様子をイメージするかもしれません
しかし、全国の事業所を調べてみると、実にさまざまな特色を持った事業所があります
運動、音楽、プログラミング、eスポーツなど
「コンセプトに特化した療育」を行っているところが多くあり
子どもの興味や得意なことを取り入れた支援も行われています
なぜ、特色ある療育事業所が増えてきたのか
児童発達支援や放課後等デイサービスは
制度の整備や発達支援へのニーズの高まりとともに
全国で事業所数が大きく増えてきました
こども家庭庁の資料によると
放課後等デイサービスは2012年の約1,700か所から
2022年度には約20,000か所まで増加しています
事業所が増える中で、子どものさまざまな興味や特性に合わせて、運動、学習、音楽、プログラミングなど、特色ある活動を取り入れる事業所も見られるようになりました
2024年に改訂されたガイドラインでは、5領域を踏まえた総合的な発達支援を基本としながら、子どものニーズに応じた専門的な支援を組み合わせることも重視されています
全国には、それぞれの得意分野や専門性を活かした、さまざまな療育事業所があります
一部ですが、調べていて個人的に面白そうと感じたなデイを紹介します
運動・スポーツ・感覚統合を取り入れた療育
身体を動かす活動を中心にした療育の事業所は多くあります
サッカー、体操、トランポリン、ボール遊びなど
運動を通して身体の使い方を学ぶだけではなく
順番を待つ、ルールを守る、仲間と協力するといった経験にもつながります
たとえば
群馬県の「ザスパキッズ」は、サッカーを主軸とした活動を行う放課後等デイサービスです
サッカーを通して、身体の動きだけでなく、考える力やコミュニケーション、自己肯定感などの成長を支援しています
スポーツが好きな人なら、自分の得意を活かした働き方ができるのではないでしょうか
学習支援・プログラミング・ロボット制作
パソコンやタブレットを使った活動を取り入れている事業所もあります
たとえばプログラミングでは、手順を考える、試してみる、失敗した原因を探すといった経験ができます
千葉県の「エスタシオン」では、マインクラフトを使ったプログラミングやゲーム制作、デジタルデザインなどの活動を取り入れています
さらに、マインクラフトの世界で複数人が一緒に活動することを通して、コミュニケーションや協力を学ぶ取り組みも紹介されています
「ゲーム好きを、支援につなげる」
子どもの「好き」という気持ちを
学びや人との関わりに発展させていく面白さがあります
音楽・アート・料理を楽しむ療育
音楽や創作活動に特化して、療育を行う事業所もあります
音楽に合わせて身体を動かしたり、楽器を鳴らしたりする活動では
リズムや表現、人とのやり取りを経験できます
北海道札幌市の「どれみ・学び研究所」は、音楽に特色を持つ児童発達支援・放課後等デイサービスです
ピアノ、ドラム、SSTリトミックなどの活動の他
料理や創作活動も行われているようです
料理には
材料を選ぶ、道具を使う、手順を考える、協力する、完成したものを食べるといった多くの経験が含まれ、子どもの成長につながる要素が多くあります
創作活動は自己表現や達成感につながることがあります
必ずしも上手に作ることが目的ではありません
その子が楽しみながら挑戦したり
気持ちを表現したりできることに意味があります
eスポーツなど、ちょっと珍しい療育
eスポーツを取り入れた放課後等デイサービスもありました
北海道札幌市の「TJ-es」では、eスポーツを通して、パソコンやオンラインツールの活用、コミュニケーション、協調性などを学ぶ取り組みを行っています
中高生を対象に、将来の仕事につながるスキルを意識した活動も取り入れています
ゲームが好きな子どもにとって、自分の好きなことから新しい学びにつながる機会になるかもしれません
もちろん、ゲームをさせれば自動的に療育になるわけではありません
活動の目的や子どもの特性を踏まえて、適切な支援を行うことが大切です
全国にはさまざまな療育のジャンルがある
ここまで紹介したものを含め、活動のジャンルを整理すると次のようになります
| ジャンル | 主な活動例 |
|---|---|
| 運動・スポーツ | 体操、サッカー、ボール遊び |
| 学習支援 | 宿題、読み書き、数の理解 |
| プログラミング | ゲーム制作、ロボット制作 |
| 音楽 | 楽器、歌、リトミック |
| アート | 絵画、工作、造形 |
| 料理 | 調理、買い物、食育 |
| eスポーツ | 対戦ゲーム、チーム活動 |
| 自然体験 | 畑仕事、自然観察、野外活動 |
※あくまで特化したジャンルの活動例です
その事業所では、ずーっとそれのみを行う、というワケではありません
特定ジャンルに力を入れる事業所でも
5領域を踏まえた総合的な支援が基本になります
自分の趣味や得意なことが仕事に活かせるかもしれない
僕がこうした特色ある事業所に魅力を感じたのは
福祉職で「楽しく働く」を目指す時
自身の経験や得意なことを活かせる可能性があるからです
- スポーツが好きな人
- 絵を描くことが好きな人
- 料理が得意な人
- ゲームが好きな人
好きや得意を、子どもたちの成長に役立てられるかもしれません
もちろん、好きや得意だけで適切な療育ができるわけではありません
子どもの発達や特性を理解し、活動を支援につなげるための学びは必要です
それでも
自分の好きなことや得意なことが誰かの成長を支えるきっかけになるというのは、魅力的な働き方だと思いませんか?
介護職で培った経験に、自分の趣味や特技を組み合わせる
そんな新しい働き方が見つかる可能性もあります
介護と療育の違いとは?共通する支援の考え方も紹介

支援する対象・目的・仕事内容の違い
介護と療育では、主な支援対象や活動内容が異なります
高齢者介護と児童発達支援・放課後等デイサービスの比較表がこちら
| 比較項目 | 高齢者介護 | 療育 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 高齢者 | 発達に支援が必要な子ども |
| 支援の目的 | 自立支援 生活の質の維持向上 | 発達支援 生活や社会参加の充実 |
| 主な活動 | 食事、排泄 入浴、生活支援 | 遊び、運動 生活動作、社会体験 |
| 重視すること | 本人の意思 尊厳、生活歴 | 本人の意思 発達段階、興味・特性 |
| 関わる人 | 本人、家族 多職種 | 本人、家族 学校、関係機関 |
※一般的な傾向の比較です
介護にも発達的な視点が必要な場面があり
療育にも身体介助や医療的ケアへの対応が必要な場合があります
高齢者介護では
これまでの生活歴や本人の希望を尊重しながら
その人らしい暮らしを支えていきます
療育では
子どもの発達段階や特性を踏まえ
これからの成長や生活を支える関わりが重要になります
上記から読み取れる
「その人らしい生活の実現を目指す」というところは
共通する大切な考え方ではないでしょうか
介護と療育に共通する「自立支援」の考え方
たとえば食事の場面で
介護では
本人が自分で食べられる部分を大切にしながら
必要なところを介助します
療育では
子どもの発達段階に合わせて
食具の使い方や食事の姿勢、食事中の困りごとなどを考えながら支援します
どちらも、「ただ手伝う」だけが目的ではありません
本人が自分らしく生活できるように支えることが大切です
また、支援を行う上で大事な視点にも、共通する部分もあります
- 表情や行動から気持ちを推察すること
- 家族と協力すること
- 職員同士で情報を共有すること
などは、介護も療育も、同じ視点をもつことが大事です
介護現場とは違う、子どもの発達を支える視点
介護現場での経験をそのまま療育には当てはめられない場面もあります
たとえば
子どもが活動への参加を嫌がったとき
「どうすれば参加してもらえるか」を考えることも必要ですが
まずは嫌がっている理由を考えることが大切です
- 活動の内容が難しいのかも
- 周囲の音や人の多さが負担になっているのかも
- 今は別のことをしたいのかも
など、子どもの発達や感覚の特性、気持ちを理解しながら、環境や関わり方を調整する必要があります
僕の経験上
特に未就学児~小学生は、発達のスピードや変化がめざましいです
先週使えなかった箸が、いつの間にか使えるようになっている!
昨日結べなかった靴ひもが、今日は結べた!
といった場面には、よく遭遇します
成長を間近で見て、一緒に感動できる
それが療育の大きなやりがいの部分の一つだと
僕は思っています
介護で培った観察力を土台にしながら
発達支援ならではの視点を増やしていくことも重要です
介護経験が療育で活かせる場面|5つの具体例

未経験から療育の現場で働く人も多くいますが
介護職の経験があるのは大きな強みになります
僕も介護職から、療育の現場への転職をして働いています
介護の仕事経験を活かすことができた場面の一つが
「自分でできることの応援」でした
高齢者は基本的に動作がゆっくりで、着替えや食事にしても
「手伝った方が早いじゃん」と思ってしまいそうですが
ゆっくりでも自分でできる喜びがあります
そんな場面を知っていましたので
療育の現場でも、工作や縄跳び、あるいは身支度や着替えの場面で
「待てる時は待つ」という支援の選択が自然とできていたと感じます
待つことで、自分から一歩目を始められる
その次の、難しい二歩目をサポートする
そんなイメージです
そうすると、自分でできた喜びから
「また次も頑張ってみよう」といった
子どもの前向きなチャレンジの場面に
何度も出会うことができました
介護経験が療育の仕事でどのように活かせるのか、具体的に紹介します
① 食事・排泄・着替えなどの日常生活支援
児童発達支援や放課後等デイサービスでも
介護施設のように食事、排泄、着替えなどを支援する場面があります
特に身体の動きに難しさがある子どもへの支援では
介助技術や身体の使い方に関する知識が役立つことがあります
小さい子、定型発達から遅れのある子などは、筋力や関節も未発達な部分が多いので、身体の構造を理解して支援をしないと、脱臼や骨折といったケガにつながることもあります
僕自身は介護の経験で
「脱健着患」の鉄則や
不自由な側に立ってサポート
といった基礎知識がありましたので
未経験の方よりは危険予測やムリのない身体介助に適応が少し早かったように感じます
ただし、子どもの身体の大きさや発達段階、障がい特性に応じた適切な支援方法を新たに学ぶ必要はあるでしょう
② 表情や行動から気持ちを推し量ること
言葉だけでは、自分の気持ちを十分に伝えられない人もいます
これは高齢者介護でも、療育でも共通することです
たとえば
活動中に急に落ち着かなくなって興奮状態になった子どもがいたとします
そのとき
単に「そういう特性だから」と捉えるのではなく
「何か困っていることがあるのではないか?」という視点を持つことは大事です
- 表情から普段と違う様子に気づく
- 姿勢の変化で身体の痛みに気づく
- 視線から不安な心情を予想する
- 環境によってコンディションが変わることを知っている
など
介護職員として普段行っていた業務・習慣は
療育でもそのまま使えるほど、大きな強みになり得ます
観察したことを記録し、他の職員と共有することも
介護・療育に共通する大事な業務の一つです
③ 事故を防ぐための安全管理・リスク予測
介護現場では
転倒や誤嚥、体調の変化など
さまざまなリスクに注意しながら支援します
療育でも
安全管理は欠かせません
活動中の転倒や衝突、誤飲、外出先での事故など
場面に応じたリスクを考える必要があります
たとえば放課後等デイサービスで
公園で活動するときには
- 遊具の高さや固さ
- 子どもの動きの特徴
- 周囲の交通環境
といったことを把握しながら危険を予測する必要があります
介護経験で身につけた危険を予測する視点は
子どもの支援でも役立ちます
僕の経験上の注意点として
常に「あれが危険、これも危険」とアンテナばかり張っていると
子どもの行動を著しく制限することにもなりますし
支援者側としても、心身が疲弊してしまいます
僕も介護職初心者の頃はそうでした
ですが、介護の経験を積んだ後に、保育士を取って児発・放デイで働く中で
- 危険予測に優先度を付けること
- リスクを予想はしながらも、子どもたちがのびのびと遊ぶ姿をジャマしないように見守ること
- 一緒に楽しむこと
といった視点を持つことができるようになりました
事故・ケガは怖いので、ある程度の緊張感を持って働くことは大事ですが
張りつめるあまり、本当の重大な事故発生要因を見逃してしまうこともあり得ます
気持ちのほどよい緊張と弛緩は、介護職の経験によって学んできた部分も大いにある、と感じています
④ 一人ひとりに合わせた個別支援と「合理的配慮」
介護の現場では
利用者一人ひとりの身体状況や生活環境、本人の希望に合わせて、支援方法を考えます
療育でも同じように
子どもの発達段階や障がい特性、得意なことや苦手なことに合わせた支援が大切です
ここで知っておきたいのが、「合理的配慮」という考え方です
合理的配慮とは
障がいのある人が日常生活や社会生活を送るうえで直面する困難や障壁を取り除くために、本人の状況に応じて必要かつ合理的な対応を行うことです
たとえば、療育の現場において
- 言葉だけの説明が難しい子には、イラストや写真を使って伝える
- 大きな音が苦手な子には、静かに過ごせる場所を用意する
- 活動の見通しが立たず不安になる子には、スケジュールを視覚的に示す
- 集団活動への参加が難しい子には、参加の仕方や周囲の環境を調整する
これらは、子どもの特性や本人の希望に応じた「合理的配慮」と呼ばれるものです
大切なのは、すべての子どもに同じ方法を当てはめるのではなく
すべての子どもが安心して参加し、自分の力を発揮できる環境を考えることです
介護現場でも
本人の身体状況に合わせて車いすやベッドを選んだり
伝わりやすい声かけの仕方を工夫することがありますよね?
こうした、一人ひとりに合わせて支援を考える経験は、療育の現場でも活かせる大切な力だと思います

⑤ 保護者対応と信頼関係づくり
介護の仕事では
利用者本人だけではなく、家族と関わる機会も多くあります
療育でも
保護者との連携はとても大切です
たとえば放課後等デイサービスでは
送迎時に家庭での困りごとについて相談を受けたり
学校での様子について聞いたり
事業所での子どもの様子を伝えたりします
その際に大切なのは
保護者の話を、まずは丁寧に聞くことです
すぐに答えを渡そうとするのではなく
困っていることや大切にしていることを理解し
一緒に考える姿勢が必要になります
返答は一旦保留し、事業所に持ち帰り複数の職員で検討してから、返答する
という対応が必要な場面もあるでしょう
介護現場で家族との関係づくりや相談援助に携わった経験は
こうした場面でも活かせます
資格の有無が、必ずしも保護者対応の上手さに直結しているとは僕自身思っていませんが
保護者の視点に立ってみると
「介護福祉士」「保育士」と両方の資格を持つ人が
話を聞いてくれたり支援をしてくれている
と知ってくれれば
無資格の人と比べたときに
「安心できる」と思っていただける可能性は高いような気がしています
介護から療育の仕事へ|知っておきたい4つのマインドセット

介護経験は療育でも役立ちますが
それだけですべてに対応できるわけではありません
新しい分野で働くうえでは
これまでの経験を活かしながら、考え方を広げていくことが大切です
介護から療育の世界へと転職した僕自身の経験から
大切な心構え4つを紹介します
① 「やってあげる」から「できる機会をつくる」へ
これは療育に限らず、介護でも大切にされる自立支援の考え方です
目の前のことを職員が代わりに行えば
早く終わる場面はたくさんあります
しかし、本人が自分で経験できる機会を大切にすることも必要です
たとえば子どもが靴を履くとき
時間がかかっていても、本人が自分で履こうとしているのであれば
必要な手助けをしながら見守ることも支援になります
子育てでもそうですね
すべてを本人に任せることが正解ということではなく
その子が安心して「やってみよう!」と挑戦できる環境をつくることが大切です
② 行動には理由があると考える
療育の仕事では
子どもの行動だけを見るのではなく
その背景にある理由を考えることが大切です
たとえば
活動中に突然走り出したり
飛び跳ねたり
身体を揺らしたりする子どもがいたとします
一見すると、「落ち着きがない子」としか判断できないかもしれません
しかし、その行動にはさまざまな理由が考えられます
- 不安や緊張を感じている
- 自分の気持ちをうまく伝えられない
- 活動の内容や見通しが理解できず、困っている
- 周囲の音や光などの刺激が負担になっている
- 身体を動かすことで、必要な感覚刺激を得ようとしている
特に知っておきたいのが、「感覚欲求」という視点です
人には、身体を動かしたり、触れたり、揺れを感じたりすることで
特定の感覚刺激を満たそうとする本能があります
特に子どもは大きな目立つ行動として表れることがあります
たとえば
- ジャンプを繰り返す
- くるくる回る
- 物や人に密着し続ける
といった行動も、感覚刺激を求めている可能性があります
こうした行動には
前庭覚(揺れや回転、身体の傾きを感じる感覚)や
固有受容覚(筋肉や関節を通して身体の位置や動きを感じる感覚)
などが関係している場合があります
そのため、行動をすぐに止めようとするのではなく
「この子は今、何を求めているのだろう?」と考えてみることが大切です
もちろん、すべての行動が感覚欲求によるものではありません
体調や疲れ、周囲の環境、本人の気持ちなど
さまざまな要因を考えながら、安全に配慮して関わっていく必要があります
介護現場でも、利用者の言動を表面的に判断せず
その背景にある思いや困りごとを考えて対人援助を行う必要があります
こうした観察力や相手の立場に立って考える姿勢は
療育の仕事でも活かせます
子どもの行動を「困った行動」として捉えるだけでなく
その子が何かを伝えようとしているサインかもしれないと考えること
それが、子どもを理解し、より良い支援につなげる第一歩になると思います
感覚欲求・前庭覚・固有受容覚について詳しく解説した記事はこちら
→児童支援で大切な「感覚刺激」とは?7つの感覚と遊びへの取り入れ方をわかりやすく解説
③ 成長を急がず、小さな変化を喜ぶ
子どもの成長の仕方やペースは、一人ひとり異なります
昨日できなかったことが、今日突然できるようになることもあります
あるいはできていたことが、別の日には難しくなることもあります
そんなとき、結果だけに注目するのではなく
挑戦したことや、少しだけ変化したことにも目を向けたいところです
みんなと同じような形で集団活動に参加できなかった子どもが
今日は審判係として活動に参加ができた
そんな小さな変化にも、支援を考えるヒントがあります
子どもと一緒に喜びながら
どんな姿に成長をしていくか、しているか
考え見守ることが、療育の大きなやりがいです
④ 介護の経験を活かしつつ、新しい支援を学ぶ
介護職員として経験を積んできた人ほど
自分なりの支援方法や考え方を持っていると思います
それは大切な財産です
一方で、療育では
発達心理、感覚の特性、子どもとのコミュニケーション、遊びを通した支援など
介護の経験とは別に、新たに学ぶこともたくさんあります
新しいゼロからの学びは大変なときもあり
介護の経験をすべてに当てはめたくなるときがあるかもしれません
そんなときは一度立ち止まって深呼吸して
考えてみてください
介護の経験を正解として押しつけず
新しい知識や考え方を柔軟に取り入れる姿勢も大切です
経験を積むということは、支援の引き出しを増やしていくことです
介護の引き出しに、療育の引き出しが加わる
それによって、より深みのある支援者としての対応
働く上でのゆとりにもつながっていくと思います
介護職から療育の仕事へ|転職を考えた時に知っておきたいこと

療育の仕事に興味が出てきたら
次に気になるのは
「自分にも転職できるか」
「どんな求人があるか」だと思います
介護職経験者が療育の仕事に転職を考えた時に
知っておくと役に立つポイントを紹介します
保育士資格を取得して転職がおススメ
僕がおススメしたい選択肢のひとつが
介護福祉士の資格や経験を土台に
保育士資格を取得して転職することです
保育士資格は保育園以外に
児童発達支援や放課後等デイサービスでも活かすことができます
資格があれば手当が付いたり、無資格よりも基本給が高い状態でスタートできる可能性があります
2つの資格と経験を組み合わせることで
働く場所を選ぶ際に選択肢が増えることも大きなメリットだと思います
僕自身も介護福祉士を取得したあと
子どもの支援に携わり、保育士資格を取得しました
実体験として感じたダブルライセンスのメリットを詳しく紹介した記事があります
参考記事:介護職が保育士資格を取得するメリット
介護福祉士の資格だけでも働ける?児童指導員資格や加算について
児童発達支援や放課後等デイサービスでは
保育士や児童指導員などが支援に携わります
知識として
介護福祉士の資格だけでは、児童指導員の任用資格を満たすことはできない
という点を押さえておきましょう
しかし、大学で学んだ内容やこれまでの実務経験によっては
児童指導員として働くための条件を満たしている場合があります
児童指導員任用資格とは?
児童指導員任用資格とは
児童福祉施設などで「児童指導員」として働くために必要な資格要件のことです
介護福祉士や保育士のように、国家試験に合格して取得する資格ではありません
定められた学歴・資格・実務経験などの条件を満たすことで
児童指導員として任用される資格が得られます
主な取得ルートは、次のとおりです
| 取得ルート | 主な条件 |
|---|---|
| 大学卒業 | 4年制大学などで 社会福祉学・心理学 教育学・社会学などの 所定の課程を修めて卒業 |
| 国家資格 | 社会福祉士 精神保健福祉士などの 資格を取得 |
| 教員免許 | 所定の教員免許を持ち 必要な認定要件を満たす |
| 児童福祉事業の 実務経験 | 高卒などで2年以上 その他の学歴では3年以上の 児童福祉事業経験など 所定の条件を満たす |
※上記は代表的なルートを簡略化したものです
指定養成施設の卒業など、他にも要件があります
たとえば
福祉系の大学を卒業した人なら、介護福祉士の資格とは別に
大学で学んだ課程によって児童指導員任用資格を満たしている可能性があります
また、児童福祉事業での実務経験によって要件を満たせる場合もあります
ただし
高齢者介護の実務経験だけで、児童指導員任用資格が得られるわけではありません
自分が条件を満たしているか不明な場合は
卒業した学校や応募先の事業所、指定権者である自治体に確認してみましょう
児童指導員の要件を満たしていなくても
募集職種によっては児童発達支援や放課後等デイサービスで働ける場合があります
介護経験を活かした転職を考えているなら
まずは自分の学歴や資格、実務経験を整理してみることをおすすめします
資格や経験が、事業所の加算につながることもある
児童発達支援や放課後等デイサービスでは
職員の配置人数や資格、経験年数などに応じて
事業所が受け取る報酬に加算がつく制度があります
代表的なものには、次のような加算があります
| 加算名 | 評価される内容 |
|---|---|
| 児童指導員等加配加算 | 基準以上の職員を配置すること |
| 専門的支援体制加算 | 経験豊富な児童指導員・保育士などの専門職員を追加配置すること |
| 専門的支援実施加算 | 専門職員が計画に基づいて専門的支援を行うこと |
| 福祉専門職員配置等加算 | 介護福祉士などの対象国家資格を持つ職員の割合や、常勤職員の配置状況など |
特に知っておきたいのは
介護福祉士も福祉専門職員配置等加算の対象資格に含まれているということです
ただし、資格を持っているだけで加算がつくわけではなく、児童指導員としての配置や、事業所全体の職員構成など、所定の条件を満たす必要があります
また、保育士や児童指導員として経験を積むことで、経験年数が評価される加算の対象になる場合もあります
こうした制度を知っておくと、自分の資格や経験が事業所でどのように評価される可能性があるのか、転職先を選ぶ際の参考になります
なお、事業所が加算を取得できても、その金額がそのまま個人の資格手当や給与に反映されるわけではありません
資格手当の有無や金額は、事業所ごとの給与規定を確認しましょう
転職先を探す際のポイント|給与・勤務時間・身体的負担の違い
介護から療育への転職を考えるなら
給与や勤務時間についても確認しておきたいところです
高齢者介護では夜勤のある施設も多いですが
児童発達支援や放課後等デイサービスでは
基本的に日勤帯での勤務が中心となる事業所が多いです
そのため、生活リズムが変わる可能性があります
他、放課後等デイサービスでは、学校休業日や長期休みの際は療育を行う時間が変動する場合もあり、勤務時間もそれに応じて変更になる事業所もあります
必ずしも日勤帯の固定時間勤務であるワケではない
という点も押さえておきましょう
夜勤がなくなれば、その分の手当が減ることも考えられます
また、身体的な負担についても注意が必要です
高齢者介護と比べて療育の現場では直接介助が少ないと想定されますが
子どもと走ったり、時に体を張る場面もあり、送迎を行ったりするため
そういった別の種類の体力が必要になります
重症心身障がい児を対象とする事業所では
身体介助や医療的ケアへの対応が必要な場合もあります
療育の仕事に転職すれば
必ず身体がラクになる
給与が上がる
というわけではありません
自分がどのような働き方を望んでいるのかを整理し
条件を比較することが大切です
参考記事:介護職の給料が不安な人へ|生活介護・児童発達支援・放課後等デイなど給与と働き方を比較
自分に合った療育事業所の選び方
児童発達支援や放課後等デイサービスは、事業所によって支援内容や職場の雰囲気が大きく異なります
そのため、転職先を選ぶときには
給与や勤務時間だけでなく
支援方針や仕事内容も確認しておくことをおすすめします
特に、次のようなポイントに注目しましょう
- どのような年齢・特性の子どもが利用しているか
- どんな活動や療育プログラムを行っているか
- 職員の人数や資格、研修体制はどうなっているか
- 送迎業務や身体介助はどの程度あるか
- 保護者支援や記録業務はどのように行っているか
- 自分が大切にしたい支援の考え方と合っているか
できれば、実際に事業所を見学してみることをおすすめします
子どもと職員の関わり方、活動の雰囲気、職員同士のコミュニケーションなど
求人票だけではわからないことも見えてきます
自分が働く姿を具体的にイメージできるかどうかも
大切な判断材料になると思います
実体験|介護から療育の仕事に進んで良かったこと

僕は高齢者介護の現場で約10年間働いたあと
児童発達支援の仕事に携わり
その後、放課後等デイサービスでも働くようになりました
高齢者介護で培った経験は
子どもの支援でも大いに役立ちましたし
新たな楽しい出会い、学びもたくさんありました
ここでは、介護から療育の仕事へ進んで感じたことを紹介します
介護経験が役に立ったこと
介護から療育へ転職し
僕が介護経験を活かせると感じた部分は、技術的なことだけではなく
支援に対する心構えの部分が大きくあります
介護では
利用者の表情や動作、普段との違いなどを確認しながら支援します
療育でも
子どもの様子をよく観察することが大切です
- その子は何に困っているのか
- どのような関わり方なら安心できるのか
- できることを増やすために、どんな環境が必要なのか
対象年齢は違っても、相手の立場に立って考えるという姿勢は共通しています
個別支援計画を作る際の記載ポイントや
家族との関係づくりなども、介護での経験を活かせる場面です
転職したての頃は不安もありましたが
介護福祉士としての知識や経験が
根拠を持った支援や、自信を持つことへの後押しになっています
新たな学びは、知識や経験の上乗せと自信へつながる
介護経験があるからといって
療育の仕事がすぐに完璧にできるわけでもありません
子どもの発達段階や感覚の特性、言葉の理解、遊びを通した支援など、介護とは異なる知識が必要になります
たとえば
とある子どもが集団活動に参加できない場面
声かけを工夫するだけでなく
活動の難しさや環境の刺激など
さまざまな理由を考える必要があります
また、大人に伝わりやすい説明が
子どもにも伝わるとは限りません
言葉を短くしたり
イラストや実物を使ったりすることで
理解しやすくなる場合もあります
介護の知識や経験を活かしつつ、「発達」について理解を深める
これは、療育を行う支援者としての「深み」「引き出しの多さ」でもありますし
将来的に、介護の仕事に戻ったとしても、活かされる知識や経験の上乗せ
ひいてはゆとりのある働き方へとつながると思っています
児童発達支援・放課後デイで見つけた新しいやりがい
僕自身の主観的な考えですが
療育の仕事には
子どもの成長を間近で見られる喜びがあります
- 難しいことに勇気を出して挑戦する姿
- 少しずつ自分の気持ちを伝えられるようになる姿
- 友達との関わり方が変わっていく姿
そうした変化を見られることは
この仕事の大きなやりがいだと思います
職員自身も一緒に楽しむ、というのも
仕事でありながら、楽しさとやりがいだと思います
運動や工作、料理、外出活動など
子どもたちと一緒に楽しみながら支援できる機会がたくさんあります
もちろん、楽しいことばかりではありません
支援の方向性にに悩んだり
企画したレクが思うようにいかなかったりすることもあります
それでも、介護とは異なる新たな療育の経験を積むことによって
自分自身の支援に対する考え方も広がりました
仕事の経験が増えると、将来の働き方の選択肢も増えていく
介護から療育へ進んだ経験を通して、そのことを実感しています
まとめ|介護経験は、子どもの未来を支える力にもなる

今回は、療育の仕事内容や介護との違い、介護経験を活かせる場面について紹介しました
児童発達支援や放課後等デイサービスは
子ども一人ひとりの発達や特性を理解し、その子らしい成長と生活を支える仕事です
全国には、スポーツ、音楽、プログラミング、料理、eスポーツなど、さまざまな特色を持つ事業所があります
その中には、これまでの福祉経験だけでなく、自分の趣味や得意なことを活かせる場所もあるかもしれません
介護と療育では、支援する対象も仕事内容も異なります
ですが僕の経験上、相手の気持ちを考えること、本人の力を大切にすること、家族や職員と協力することなど
介護と療育に共通する考え方はたくさんあります
僕自身、介護から子どもの支援へ進んだことで
新しい仕事の面白さや
これまでとは違う支援の視点に出会うことができました
そして、保育士資格を取得することで
自分のこれからのキャリアの選択肢も増えたと感じています
今、介護の仕事を続けるかどうか悩んでいる人もいると思います
そんなときは
介護職を辞めるか、我慢して続けるかという二択だけで考える必要はありません
これまで培ってきた経験を、別の福祉分野で活かすという選択肢もあります
介護の経験は
介護施設の中だけでしか活かせないわけでは決してありません
新しい知識や資格と組み合わせることで
活躍できる場所を増やしていくことができます
あなたに合った働き方を見つけるための選択肢として
児童発達支援や放課後等デイサービスの仕事も、ぜひ知ってもらえたらと思います
【関連記事:介護福祉士から保育士へ|資格取得で広がるキャリア】
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最後まで読んでくださった方
ありがとうございました

