介護職は無資格でもできる?資格を取ってから働くメリット・デメリットを比較
「介護職に転職しようと思っているけど、未経験でも大丈夫?」
「働く前に、介護の資格を取った方がいいのかな?」
初めて介護の仕事に挑戦するとき、こんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか
未経験から介護職を始める場合、大きく分けると2つの選択肢があります
- 無資格・未経験のまま就職する
- 介護職員初任者研修を取得してから就職する
必ずしも「資格を取ってからの方がいい」
とは限りません
介護施設の中には
無資格・未経験から働ける職場もあります
無資格から始めれば
早く現場に入り、給料をもらいながら経験を積めるのが大きなメリットです
職場によっては、働きながら資格取得を支援してもらえることもあります
一方、初任者研修を取得してから就職することにもメリットがあります
介護の基礎を学んだ状態で仕事を始められるだけでなく
職場によっては資格手当が支給されたり
資格取得のスクールから就職支援を受けられたりする場合もあります
つまり
「無資格で就職するのが正解」
「資格を取ってから就職するのが正解」
と単純に決められるものではありません
大切なのは
それぞれのメリット・デメリットを知ったうえで、自分に合ったスタートを選ぶことです
僕自身は、「介護の仕事をやってみよう」と未経験からスタートするにあたり、当時で言う「ヘルパー2級」をスクールに通って取得してから
キャリアをスタートさせました
受講には約3か月くらいかかったので、その間は収入が無い状態でした
その分、基礎知識は身に付き、一緒に学ぶ仲間が居たり
就職の相談もできたことはありがたいと感じていました
当時は介護施設で働く中で、無資格で働きながら資格を取っている人もいて
- 資格を取ってから
- 無資格でスタート
どちらが一概に良い、とは言えないと思います
この記事では
「無資格で就職する場合」と
「初任者研修を取ってから就職する場合」
それぞれのメリット・デメリットを比較しながら
結局どちらから介護職を始めればいいのか?
未経験の方にも分かりやすく解説していきます
これから介護の仕事に挑戦しようと考えている方は
ぜひ自分に合ったスタート方法を見つけてみてください
無資格 vs 初任者研修ありの比較表
まず、内容を簡単に比較してみましょう
| 比較するポイント | 無資格で就職 | 初任者研修→就職 |
|---|---|---|
| 働き始める早さ | ◎ すぐ動ける | △ 研修期間が必要 |
| 最初の費用 | ◎ 抑えやすい | △ 受講費用が必要 |
| 給料を得る時期 | ◎ 早い | △ 就職後 |
| 基礎知識 | △ 働きながら学ぶ | ◎ 事前に学べる |
| 資格手当 | △ 原則なし | ○ 会社による |
| 求人の選択肢 | ○ 少し限られる | ◎ 多くなる |
| 介護福祉士の実務経験 | ◎ 早く積み始められる | ○ 就職後から |
| 資格取得支援 | ◎ 利用できる会社も | △ 先に自費取得すると使えない場合も |
| 就職前の安心感 | △ わからないことが 多い状態 | ◎ ある程度の基礎知識が ある状態 |
どちらかが完全に優れているわけではありません
「何を優先したいのか」で選ぶことが大切です
あなたはどっち?タイプ別におすすめ

無資格から働くのがおすすめな人
こんな人なら、無資格から就職する方法を検討してみてください
- できるだけ早く収入を得たい
- まず介護が自分に合うか確かめたい
- 働きながら資格を取りたい
- 資格取得にかかる自己負担を抑えたい
- 将来的に介護福祉士を目指している
特に
「今すぐ働きたい」という人は
資格取得のために就職を何か月も先延ばしにする必要はありません
初任者研修を取ってからがおすすめな人
逆に、こんな人には初任者研修を先に取る方法が向いています
- 介護について何も知らないことが不安
- 基本的な介護技術を学んでから働きたい
- 訪問介護も就職先として考えている
- 資格を条件としている求人にも応募したい
- スクールや就職支援を利用したい
特に
「介護に興味はあるけど、自分にできるか怖い」
という人なら
初任者研修を「介護業界へのお試し期間」のように使う考え方もできます
学んでみて
「介護って面白そうだな」
と思ってから就職しても遅くありません
介護職は無資格・未経験からでも始められる

「介護の仕事に興味はあるけれど、資格を持っていない」
「未経験でいきなり介護施設に就職して大丈夫?」
そんな不安を持っている方もいると思います
結論からいうと
介護職は無資格・未経験からでもスタートできます
特別養護老人ホームや有料老人ホームなど
無資格・未経験者を募集している介護施設はたくさんあります
「資格がない=介護職として働けない」
と考える必要はありません
ただし、介護の仕事なら何でも無資格でできるわけではありません
たとえば訪問介護では、介護職員初任者研修など一定の資格が必要になります
また、無資格で働き始める場合には「認知症介護基礎研修」の受講についても知っておく必要があります
認知症介護基礎研修とは、認知症の人への基本的な理解や接し方を学ぶ研修です
無資格で介護の仕事をする人は、原則として受講が必要になります
つまり
無資格でも介護職は始められる
ただし、働ける場所や業務には一定の違いがある
まずはこの点を押さえておきましょう
どちらを選んでも介護福祉士を目指せる

これから介護職を始める人にぜひ知っておいてほしいところです
無資格からスタートしても
初任者研修からスタートしても
その先で介護福祉士を目指せます
僕自身も介護職として働きながら経験を積み、介護福祉士を取得しました
介護福祉士は国家資格です
取得すれば資格手当など給与面で評価される可能性があるだけでなく、転職するときにも「介護について一定の知識と経験を積んできた人」であることを示しやすくなります
そして大切なのは、介護福祉士を取ること自体をゴールにしないことです
たとえば
無資格・未経験
↓
初任者研修
↓
実務者研修
↓
介護福祉士
↓
さらに別の資格や福祉分野へ
というように、経験と資格を少しずつ積み上げていくことができます
最初から完璧なキャリアプランを作る必要はありません
- まず働いてみる
- 必要だと思った資格を取る
- 資格を取ったら、また次の働き方を考える
そうやって少しずつ自分の選択肢を増やしていけばいいと思います
無資格スタート・資格取得後スタート、どちらにもメリットはある

「無資格で就職するのと、初任者研修を取ってから就職するのはどちらがいいの?」
という話ですが
僕は、どちらでもOKだと考えています
なぜなら、それぞれに違ったメリットがあるからです
早く働いて収入を得たい人なら
無資格から就職して経験を積む方法があります
一方
「介護について何も知らない状態で働くのは不安」
という人なら
初任者研修で基本的な知識や技術を学んでからで大丈夫です
「資格を取ってから働くべきか?」
だけであまり悩み続ける必要はありません
介護職として働き始めた後には
実務者研修、介護福祉士など、さらに先のキャリアがあります
自分の生活状況、お金、時間、介護への不安などを考えながら
自分に合ったスタート地点を選びましょう
無資格で介護職を始めるメリット

メリットについて、詳しく解説します
すぐに働ける
無資格スタートの一番分かりやすいメリットは、スタートが早いことです
初任者研修を取得するには、受講するための時間と費用が必要になります
そのため
「転職して早く収入を得たい」
「まずは介護の仕事が自分に合うのか経験してみたい」
という人なら、先に働き始めるのも一つの方法です
介護施設によっては、無資格・未経験者を採用し
入職後に研修やOJTを行っているところもあります。
資格は入職後でも取れるものです
収入を得ながら資格を目指せる
先に就職すれば、給料をもらいながら資格取得を目指せます
これは大きなメリットです
資格を取ってから就職する場合
勉強 → 資格取得 → 就職 → 給料
という順番になります
一方、先に就職すれば
就職 → 給料をもらう → 働きながら資格取得
という進み方もできます
生活費を確保しながらキャリアアップしたい人にとっては
こちらの方が現実的な場合もあるでしょう
介護福祉士の実務経験を早く積める
僕が無資格スタートの大きなメリットだと思っているのが
実務経験を早く積み始められることです
将来的に国家資格である「介護福祉士」を実務経験ルートで取得する場合
一定の実務経験と実務者研修の修了が必要です
つまり
介護福祉士を目指すのであれば
働き始める=介護福祉士に必要な実務経験を積み始める
という意味もあります
「初任者研修を取ってからじゃないと介護福祉士を目指せない」
というわけでもありません
初任者研修は介護の基本を学ぶうえで役立つ資格ですが
実務経験ルートで介護福祉士を受験するための必須資格ではありません
将来的に介護福祉士を目指している人なら
実務経験をいつから積み始めるかも考えておきたいポイントです
介護福祉士取得ルートについてはこちらの記事も参考にしてください
会社の資格取得支援を使える可能性がある
介護事業者の中には、職員の資格取得を支援している会社もあります
たとえば
- 初任者研修や実務者研修の受講費用
- 介護福祉士の受験費用
- 資格取得のための研修や学習支援
などです
会社によって制度は大きく異なりますが
こうした制度を利用できれば
自分ですべての費用を負担するよりも安く資格を取得できる可能性があります
求人を見るときは給料や休日だけでなく
「資格取得支援制度はありますか?」
という部分も確認してみてください
長期的なキャリア形成を考えると
意外と重要な福利厚生です
無資格で始めるデメリット
メリットを理解したら、デメリットも知っておきましょう
基礎知識がない状態で現場に入ることになる
無資格スタートにはメリットだけでなく、当然デメリットもあります
その一つが、介護の基本的な知識がない状態で現場に入る可能性があることです
介護では、単に食事や入浴などのお手伝いをすればいいわけではありません
利用者の尊厳、自立支援、権利擁護、認知症への理解など
知っておきたい考え方がたくさんあります
身体介護にも、安全に介助するための基本的な技術があります
もちろん就職してから学ぶこともできます
ただ
「何も分からない状態で現場に入るのが怖い」
という人にとっては、初任者研修を受講してから就職する安心感は大きいでしょう
資格手当がつかない
勤務先によっては、保有資格によって資格手当が支給されます
当然ですが、無資格であれば資格に対する手当はありません
また、資格の有無によって基本給などの待遇に差を設けている求人もあります
ただし、資格手当の有無や金額は会社によって異なります
「初任者研修を取ったら必ず○円給料が上がる」とは言えないため
求人票や会社の採用情報を確認しましょう
資格取得にかかる費用と、取得後にどの程度給与が変わるのか
ここまで確認すると、資格取得にかけるお金を判断しやすくなります
一部できない仕事がある
「介護職=すべて無資格で働ける」というわけではありません。
代表的なのが訪問介護です
施設介護と異なり
訪問介護員として働くためには初任者研修など一定の資格が必要になります
そのため
「将来的には訪問介護もやってみたい」
という人なら、初任者研修を取得する意味は大きくなります
資格がないことで、働ける選択肢が狭まる
ということがデメリットとなる場合もあります
初任者研修を取ってから働くメリット
基礎知識を学んでから働ける
初任者研修を取ってから働く最大のメリットは
介護の基本を学んだ状態で現場に入れることです
僕自身は当時ヘルパー2級という名称でしたが
ここからのスタートでした
介護の考え方や身体介護の基本などを学習しているため
「右も左も分からない」
という状態を少し減らしてから就職できます
もちろん、資格を取得しただけで介護ができるようになるわけではありません
実際の介護は、利用者一人ひとりによって対応が違います
それでも、基礎となる考え方を知っているだけで
先輩から教えてもらったことを理解しやすくなるでしょう
未経験で介護職に入ることへの不安が大きい人には
資格取得の学びが、安心材料にもなるということです
求人・仕事の選択肢を広げられる
初任者研修を持っていることで、無資格では応募できない仕事も選択肢に入ってきます
その代表が訪問介護です
また、求人によっては、
「初任者研修修了者以上」
などの応募条件が設定されている場合もあります
最初から資格を持っていることで
勤務先を探すときの選択肢を増やせる可能性があります
「とにかく早く就職したい」よりも
「できるだけ多くの求人を比較して職場を選びたい」
という人にとってはメリットになるでしょう
資格手当がつく場合がある

会社によっては、初任者研修などの資格に対して資格手当を設けています
僕が介護職を始めた頃と現在では給与水準も変わっていますし
資格手当の金額も会社によってかなり違います
そのため、
「初任者研修を持っていれば月○円上がる」
とは一概に言えません
気になる求人があれば
- 無資格者の基本給
- 初任者研修修了者の基本給
- 資格手当
- 介護福祉士取得後の待遇
まで確認してみることをおすすめします
少額の差でも、毎月積み重なると年間では大きな違いになります
資格は知識を身につけるだけでなく
自分の人的資本を高め、長期的に収入を安定させていくための手段として考えることもできます
介護職員としての人的資本の考え方についてはこちらの記事も参考にしてください
スクールでの就職支援、人脈が後押ししてくれる

初任者研修のスクールによっては、資格取得だけでなく就職支援を行っているところもあります
介護求人を紹介してもらったり、就職について相談したりできれば
「資格を取ったけど、次はどうやって職場を探せばいいんだ?」
という不安を減らせます
僕自身も、介護職としてのキャリアのスタートは初任者研修を取得する際に通っていたスクールで勧めてくれた派遣会社への登録によるものでした
派遣会社のスタッフに働き方の希望を伝え、勤務先との間に入ってもらえたことは、初めて介護業界で働くうえで一つの安心材料になりました
最初はこまめに連絡を取り不安や悩み、働き方の様子を親身に聞いてくれて、その後も3か月、6か月と定期的に働き方の様子を相談させてもらい
働き始めて1年後に派遣の登録を終了し
勤め先と直接雇用を結ぶことができました
その際も派遣会社の方は、明るく背中を押してくれたのをよく覚えています
また、スクールに通うことで、同じように介護を学ぶ人と知り合えることもあります
僕は初任者研修の講師をしていた時期もありますが
受講生同士で仲良くなり、研修終了後も連絡を取り合っている人たちを見てきました
資格そのものだけでなく
「介護業界に入る前に、人や情報とつながれる」ことも
スクールに通うメリットの一つだと思います
資格を取ってから働くデメリット
費用がかかる
当然ですが、初任者研修を受講するには費用がかかります
スクールによって受講料金は異なるため
複数の講座を比較してみることをおすすめします
一方で、国の教育訓練給付制度や自治体の資格取得支援、ハローワークの職業訓練などを利用できる場合もあります
そのため
「表示されている受講料金=必ず自分ですべて負担する金額」
とは限りません
申し込む前に、自分が利用できる制度がないか確認してみましょう
以下のリンクも参考にしてみてください
働き始めるまで時間がかかる
資格取得を優先すれば、その分、就職するタイミングは後になります
特に
「今の仕事を辞めて、できるだけ早く次の収入を確保したい」
という人にとっては重要です
資格を取ることばかりを優先して
生活が苦しくなってしまっては本末転倒です
今の生活費を優先するのか
資格取得を優先するのか
自分の状況に合わせて判断しましょう
会社負担で取れる可能性を逃すことも
先に自費で初任者研修を取得した後に就職して
「うちの会社、資格取得費用を出してくれたの?」
と知る可能性もあります
これは少しもったいないですよね
無資格者を採用して資格取得を支援している会社なら
就職 → 会社の支援を利用 → 資格取得
というルートも考えられます
求人を探すときに資格取得支援制度まで確認してから
「先に資格を取るか」を決めるのも一つの方法です

無資格で働くなら認知症介護基礎研修も知っておこう
無資格から介護職を始める人に知っておいてほしいのが、認知症介護基礎研修です
介護に直接かかわる無資格の職員については
原則として認知症介護基礎研修の受講が必要になっています
ただし、新しく採用された職員には受講までの猶予期間が設けられているほか
保有している資格などによって対象外となる場合もあります
そのため
「完全に何も学ばないまま、ずっと無資格で働けばいい」
という意味ではありません
認知症の人への理解や尊厳、自立支援などは
介護職として働くうえで非常に大切な考え方です
会社から受講について案内されたら、早めに受講しておきましょう
そして、これをきっかけに
「もっと介護について勉強してみようかな」
と思ったら、初任者研修や実務者研修など、次の学習へ進んでいけばいいと思います
まとめ|大切なのは「資格を取るタイミング」より、その先のキャリア

介護職を始めるとき
「資格を取ってから働いた方がいいのかな?」
と迷うかもしれません
でも、どちらか一方が絶対的な正解というわけではありません
無資格から働くメリット
- すぐに働いて収入を得られる
- 働きながら資格取得を目指せる
- 介護福祉士に必要な実務経験を早く積み始められる
- 会社の資格取得支援を利用できる可能性がある
初任者研修を取ってから働くメリット
- 介護の基礎を学んでから現場に入れる
- 応募できる求人の選択肢を広げられる
- 資格手当など待遇面でプラスになる場合がある
- スクールや就職支援を利用できる場合がある
お金を優先するのか
時間を優先するのか
安心して働き始めることを優先するのか
これは人によって違います
だから僕は
「資格を取ってから働くべきか、無資格で働くべきか」だけで悩みすぎなくてもいいと思っています
もっと大切なのは
介護職として働き始めたあと、自分の経験や資格をどう積み重ねていくか
無資格から始めてもいい
初任者研修から始めてもいい
そこから実務者研修、介護福祉士へ進み
さらに自分に合った資格や福祉の仕事へと選択肢を広げていく
最初の資格は、長いキャリアの中では「スタート地点」にすぎません
自分にとって無理のない方法で
まず一歩目を踏み出してみてください
最後まで読んでくださった方
ありがとうございました



