介護職を辞めたい4つの理由と背景|やりがいがあってもつらくなるのはなぜ?
「介護の仕事にはやりがいを感じている」
「でも、つらいことも多くて正直辞めたい…」
そんな葛藤を抱きながら働いている介護職員の方、結構いるのではないでしょうか?
介護の仕事には、人と深く関わる仕事だからこそ感じられる、大きなやりがいがあります
その一方で
など、「仕事は嫌いじゃないのに、働き続けるのがつらい」と感じる要因も少なくありません
つまり、
「介護にやりがいを感じること」と
「介護職を辞めたいと思うこと」は
必ずしも矛盾しないということです
なぜ介護の仕事では、このような状況が起こるのか
介護職ならではの理由があります
この記事では、介護職員が「やりがいはあるのに辞めたい」と感じる背景を4つの理由に分けて考え、それぞれに解決策を考察していきます
僕自身は福祉職のキャリアを高齢者介護からスタートさせ
介護福祉士を取得しながら
腰のヘルニア、怖い利用者、怖い先輩職員と向き合い10年
給与面でも、派遣社員→契約社員→正社員→管理職とステップアップさせ
結婚や出産を機にライフプランを見直し
保育士を取得
高齢者介護から転職し
障がい福祉、児童福祉の事業所で現場経験や支援計画作成を担当し6年
現在は社会福祉士取得に向け勉強中です
トータル16年くらいの経験から、やりがいとツラさが混同する介護の仕事と将来の不安について、解決に導くサポートができればと思います
この記事を読むと
介護職員の不安やストレスはどこから来るのか
そして解決策の発見
に繋がります
参考にしてみてください
「やりがい」と「辞めたくなる」は矛盾しない

「介護が嫌い」→「だから辞めたい」とは限りません
介護の仕事は、「やりがいがある」けれど「辞めたくもなる」という方も多く居ます
| プラス面 | マイナス面 |
|---|---|
| 感謝される | 身体的負担 |
| 人の役に立つ | 人間関係 |
| 成長を感じる | 価値観のズレ |
| 利用者との信頼関係 | 経済的不安 |
これらのプラス面とマイナス面は、同時に抱くことができる感情であり、状態です
介護職員は本当にやりがいを感じているのか
「介護=大変な仕事」というイメージがありますが、仕事内容そのものに不満を感じている人ばかりではありません
介護労働安定センターの「介護労働実態調査」では、「仕事の内容・やりがい」は仕事に関する満足度の中でも特に高い項目です
最新の調査では
「仕事の内容・やりがい」は、満足している人の割合が不満を感じている人より大きく上回っています
つまり、
「介護の仕事にはやりがいを感じている」
「でも、働く条件には不満がある」
という状態は、決して珍しいものではないと考えられます
介護労働安定センター「介護労働実態調査」
厚生労働省「介護雇用管理改善等計画」
それでも退職理由にはさまざまな不満が並ぶ
介護職員が「辞めたい」と感じる理由は、人によってさまざまです
厚生労働省が紹介している介護労働実態調査では
直前の介護関係の仕事を辞めた理由として
- 職場の人間関係に問題があった:24.7%
- 他に良い仕事・職場があった:18.5%
- 勤務先の事業理念や運営のあり方に不満があった:17.6%
- 収入が少なかった:16.3%
- 自分の将来の見込みが立たなかった:14.2%
などが挙げられています
また、介護・看護を含む保健衛生業では、腰痛の発生率が全業種平均を大きく上回っており、身体的な負担も無視できません
介護職ならではの「やめたくなる理由」4つの背景

介護職員が「辞めたい」と感じる理由は、人によってさまざまです
厚生労働省が紹介している介護労働実態調査では、直前の介護関係の仕事を辞めた理由として
- 職場の人間関係に問題があった:24.7%
- 他に良い仕事・職場があった:18.5%
- 勤務先の事業理念や運営のあり方に不満があった:17.6%
- 収入が少なかった:16.3%
- 自分の将来の見込みが立たなかった:14.2%
などが挙げられています
また、介護・看護を含む保健衛生業では、腰痛の発生率が全業種平均を大きく上回っており、身体的な負担も無視できません
そこでこの記事では、介護職員が働き続けるうえで大きな負担になりやすいものとして
- 身体的負担
- 人間関係
- 会社の理念と自分の介護観の違い
- 給与面の不安
の4つに注目します
単に「こういう不満が多い」で終わらせず、なぜ介護の仕事ではこれらの問題が起こりやすいのか、その背景についても考察します
①腰痛など身体的負担
介護職の身体的負担として、まず思い浮かぶのが「腰痛」です。
厚生労働省によると
社会福祉施設や医療保健業を含む「保健衛生業」の腰痛発生率(死傷年千人率)は0.25
全業種平均の0.1を大きく上回っています
なぜ介護現場では腰への負担が大きくなりやすいのでしょうか
介護では
- ベッドから車いすへの移乗
- ベッド上での体位変換
- 排泄介助
- 入浴介助
- 中腰での介助
- 利用者の身体を支える
など、腰部へ負荷がかかる動作を
勤務中に何度も行います
厚生労働省も腰痛の発生要因として、重量物の取り扱いだけでなく、「腰を深く曲げる」「長時間同じ姿勢で仕事をする」といった作業動作や姿勢を挙げています
さらに介護・看護作業については、全介助が必要な人の移乗・入浴・排泄介助では、リフトなどを積極的に使用し、原則として人力による抱え上げを行わせないことまで示しています
つまり介護職の腰痛は、単純に「力仕事だから」というだけではありません
腰に負担のかかりやすい姿勢や動作を、勤務中に繰り返さなければならない
という業務の特性も、腰痛リスクを高める一因と考えられます
②人間関係の不安
介護職を辞める理由として非常に大きいのが、人間関係です
介護労働実態調査では、直前の介護関係の仕事を辞めた理由として
「職場の人間関係に問題があったため」24.7%
が最も多くなっています
では、なぜ介護現場では人間関係が問題になりやすいのでしょうか?
介護現場には、20代の若手職員から60代以上のベテラン職員まで、幅広い世代が働いています
その背景には、介護業界が未経験者や他業種からの転職者を積極的に受け入れていることがあります
介護分野では慢性的な人材不足が続いており、国も「多様な人材の参入促進」を介護人材確保の重要な施策として進めています
そのため、新卒で介護職になる人だけでなく
- 他業界から転職してきた人
- 子育てが落ち着いて仕事に復帰した人
- 定年後に新たな仕事として介護を選んだ人
- 無資格・未経験から働き始めた人
など、年齢も経歴も異なる人たちが同じ職場で働いています
これは介護業界の大きな強みです
一方で、それぞれが育ってきた時代、仕事経験、人生経験が違えば
「仕事とはこうあるべき」
「利用者にはこう接するべき」
といった価値観にも違いが生まれます
つまり介護現場は、多様な人が働きやすい職場である一方、多様だからこそ価値観の違いも生じやすい職場とも考えられます
この違いそのものが悪いわけではありません
問題になるのは
その違いを「相手が間違っている」と捉えてしまったときです
介護は、工場の製品のように「この方法なら必ず正解」と言い切れる仕事ではありません
利用者の身体状況、認知機能、生活歴、性格、本人の希望などによって、適切な支援は変わります
だからこそ、それぞれ異なる経験や価値観を持った職員が、一つのチームとして支援する難しさがあります
人間関係の問題をすべて「介護職ならでは」と説明することはできません
しかし、多職種・複数の職員が連携しながら、正解が一つではない対人援助を行う仕事であることは、意見の違いが生じる背景の一つになり得るでしょう
③会社の理念と自身の「介護観」の相違
人間関係と関連して、もう一つ考えたいのが「介護観」の違いです
介護労働実態調査では
介護関係の仕事を辞めた理由として
「勤務先の事業理念や運営のあり方に不満があったため」17.6%
が、挙げられています
介護職として経験を積んでいくと
- 「こういう介護をしたい」
- 「利用者にはこう接するべきだ」
- 「自立支援をもっと重視したい」
といった
自分なりの介護に対する考え方が形成されていきます
僕自身はこれを、「介護観」と呼んでいます
「介護観」を持つこと自体は悪いことではありません
むしろ経験を振り返り、より良い支援を考えることは専門職として大切なことです
問題になるのは
「自分の介護観=正しい介護」
になってしまったときです
自分の考える「良い介護」と
同僚の考える「良い介護」が違う
さらに、会社が掲げる理念や実際の運営方針とも違う
こうなると
- 「自分がやりたい介護ができない」
- 「会社は利用者のことを考えていない」
- 「なんで他の職員は分かってくれないんだ」
という不満につながる可能性があります
介護には唯一絶対の正解がないからこそ、経験を積むほど自分なりの支援方法や価値観が形成され、それが組織や他職員とのズレにつながることもある
これも介護職が
「仕事そのものは好きなのに、この職場では働き続けたくない」
と感じる背景の一つではないでしょうか
④給与面での不安
そして避けて通れないのが、給与の問題です
介護労働実態調査では、介護関係の仕事を辞めた理由として
「収入が少なかったため」16.3%
が挙げられています
介護職の給与については、国も継続的に処遇改善を進めています
厚生労働省の令和6年度介護従事者処遇状況等調査では
介護職員等処遇改善加算を取得している施設・事業所の常勤・月給の介護職員について
平均給与額が
令和5年9月:324,240円
↓
令和6年9月:338,200円
となり、1年間で13,960円(4.3%)増加しています
つまり、「介護職の給料はまったく上がっていない」というわけではありません
介護は人の生活や生命に関わる仕事です
身体介護、認知症への対応、夜勤、看取り、家族対応など
身体的・精神的な負担や責任を伴います
そのため
「給料がいくらか」だけではなく
「この仕事量や責任に対して、この給料は見合っているのか」
という視点から不満を感じる人もいるでしょう
給与そのものは改善傾向にあっても、仕事の負担感まで同じように改善されたと感じられなければ、「割に合わない」という感覚が残る可能性があります
さらに結婚、子育て、住宅購入、老後など将来の生活を考えれば
「このまま介護職を続けて、どこまで収入を上げられるのだろう」
という不安につながることもあります
だからこそ、給与については「介護職は給料が安い」の一言で終わらせるのではなく、現在の給与水準、処遇改善、資格、役職、転職なども含めて考える必要があります
やめたくなる理由の解決策

「介護が嫌なのか、今の環境が嫌なのか」
「介護職を辞めたい」と思ったとき、本当に介護という仕事そのものが嫌なのでしょうか
- 身体がつらいだけかもしれない
- 特定の先輩との人間関係かもしれない
- 今の法人の理念が合わないだけかもしれない
- 給料への不満かもしれない
「介護職を辞めたい」
=
「介護そのものを辞めたい」
本当にそうなのでしょうか
ぜひ、自問自答をして自分自身の考え、立ち位置、価値観はどうなのか
考えたうえで次の解決策を読んでください
身体的負担を減らす
局所的な身体負荷 × 繰り返し
が、腰痛に代表される身体的負担を増幅させます
長期的に考えたとき
その負担と長く付き合い、それでも介護の仕事を続けたいと考えるのであれば
負担を軽減するストレッチや、整形外科、整体院などに相談し、適切なリハビリや助言を受けることをおススメします
僕自身はヘルニアを抱えていた頃、病院で痛み止めの注射を打ちながら仕事をしていましたが、当然お金はかかるもので
「やりがいのある福祉職で、長く楽しく働き続けるには」
と長期で考えたときに
「根本を見直そう」
という発想に至りました
そしてライフプランの見直しから
「保育士」を取得して、一度老人介護からは離れる
という選択をしました
それにより今は大きな身体的負担なく
仕事を続けられています
腰痛に関する長期的な考え方については
こちらの記事で詳しく書いています
参考にしてみてください
人間関係は「相手の考え方を変える」より
距離と環境を調整する
介護現場の人間関係で悩んだとき
「もっと仲良くしなきゃ」
「相手に自分の考えを分かってもらわないと」
と考えてしまうことがあります
しかし、職場は友達をつくる場所ではありません
特に介護現場では、年齢、経験年数、資格、これまでの職歴などが異なる人たちが一緒に働いています
当然、仕事に対する考え方や価値観が完全に一致することはありません
相手の価値観まで変えようとしない
人間関係の悩みを減らすために大切なのは
「価値観を合わせること」ではなく
「違いがあっても一緒に仕事ができる状態をつくること」
だと僕は考えています
たとえば
「昔はこれくらい普通だった」
というベテラン職員と
「効率よく仕事を終わらせたい」
という若い職員がいたとします
どちらが絶対に正しい、という話ではありません
これまで働いてきた時代も、経験してきた職場も違えば、仕事に対する価値観が違うのは当然です
問題なのは
「自分の考え方を相手にも理解してもらおう」
と考えてしまうことです
人の価値観そのものを変えるのは簡単ではありません
それよりも
「仕事として、どこまで共通認識を持つ必要があるのか」
を考えた方が現実的です
「人」ではなく「支援」について話す
介護現場で意見がぶつかったとき
- 「○○さんは分かっていない」
- 「○○さんの介護は間違っている」
となってしまうと、個人同士の対立になります
そこで一度、利用者本人に視点を戻します
- 「この利用者さんは何を希望しているのか」
- 「ケアプランでは何を目標としているのか」
- 「チームではどのような支援をすることになっているのか」
という共通の基準で考えます
「私はこう思う」「あなたはこう思う」ではなく
「利用者にとってどうなのか」を話し合う
これだけでも、単なる価値観のぶつかり合いから、支援についての話し合いに変えやすくなります
全員から好かれようとしなくていい
介護はチームで行う仕事なので、コミュニケーションは必要です
しかし
「職員全員と仲良くしなければならない」
わけではありません
- 挨拶をする
- 必要な申し送りをする
- 利用者について必要な情報を共有する
- 困ったときは協力する
仕事として必要なコミュニケーションが取れているのであれば、それだけでも十分です
どうしても相性の合わない人とは、無理に距離を縮める必要はありません
適切な距離を保つことも、人間関係を長く続けるための方法の一つです
自分だけで解決しようとしない
一方で
- 暴言を繰り返される
- 無視される
- 必要な情報を意図的に教えてもらえない
- 特定の職員から継続的に攻撃される
このような状況まで「価値観の違い」で済ませる必要はありません
業務に支障が出ているのであれば、上司や管理者へ相談することも必要です
その際は
「○○さんが嫌いです」
だけではなく
「いつ、どのようなことがあったのか」
「業務にどんな影響が出ているのか」
を具体的に伝える方が、職場として対応しやすくなります。
それでも改善しないなら「環境を変える」選択肢もある
自分なりに工夫し、上司にも相談した
それでも人間関係が改善せず、仕事へ行くこと自体が大きな苦痛になっている
そんなときまで
「介護職なんだから我慢しなければ」
と考える必要はないと思います
ここで一度考えたいのが
「介護の仕事が嫌なのか、それとも今の職場の人間関係がつらいのか」
という自分への問いです
介護そのものにはやりがいを感じているのであれば
部署を変える、施設を変える、別の介護サービスへ移るなど
環境を変えることで解決できる可能性があります
人間関係が理由で「介護職そのものを辞める」と決める前に
自分が本当に離れたいのは「介護」なのか「今の環境」なのか
一度切り分けて考えてみることをおすすめします
「苦痛」との向き合い方と、「楽しく働く」の考え方については
別の記事でも書いていますので
参考にしてみてください
「自分の介護観」より共通の支援方針に戻る
まず「自分の介護観=正解」になっていないか考える
介護経験を積むほど、自分なりの成功体験や支援方法が増えていきます
「この方法ならうまくいった」
「利用者にはこう接するべきだ」
という介護観を持つことは、決して悪いことではありません
しかし、その経験がいつの間にか
「自分のやり方が正しい」
に変わってしまうことがあります
まずは自分自身の介護観も、数ある考え方の一つとして捉えてみることが大切です
会社の「理念」と「実際の運営」を分けて考える
もう一つ重要なのが、会社の理念と実際の運営を分けることです
- 「利用者本位」
- 「その人らしい生活を支える」
といった理念には共感できても
「人手不足で実際にはできていない」
「業務効率が優先されている」
ということもあります
この場合
- 会社の理念が自分と合わないのか
- 理念には共感するけれど、実際の運営に不満があるのか
では問題が違います
まず、自分が何に納得できていないのかを整理してみましょう
「理念が合わない」のか「運営に不満がある」のかを切り分ける
「会社の考え方が自分と合わない」と感じたとき、まず確認したいことがあります
それは
「会社の理念そのものが自分と合わないのか」
それとも
「理念には共感しているけれど、実際の運営に不満があるのか」
という違いです
似ているように見えますが、原因が違うため、解決策も変わってきます
①会社の理念そのものが自分と合わない場合
たとえば自分は、
「利用者一人ひとりと、時間をかけて関わりたい」
と考えている
一方、会社は
「限られた人員の中で、効率よくサービスを提供すること」
を重視している
もちろん、どちらかが間違っているわけではありません
しかし、仕事をするうえで大切にしているものが大きく違えば、働くたびに小さな違和感が積み重なっていきます
まずは
「自分は介護をするうえで、何を大切にしたいのか」
を考えましょう
- 利用者との関係性??
- 自立支援??
- 認知症ケア??
- 看取り??
- 業務効率??
- ワークライフバランスを重んじる??
自分の価値観を言語化し、会社の理念や方針と照らし合わせます
そうすると会社と「何が合わないのか」が見えやすくなります
多少の違いであれば、仕事として折り合いをつけることも必要でしょう
しかし、どうしても譲れない部分が根本的に違うのであれば
自分の価値観に近い法人・施設・介護サービスを探す
ことも解決策の一つです
これは「逃げ」ではなく、職場との相性を見直すということです
②理念には共感するけれど、実際の運営に不満がある場合
こちらは少し話が違います
たとえば会社が
「利用者一人ひとりに寄り添った介護」
を理念として掲げている
自分もその考えには共感している
しかし実際には
- 人手が足りない
- 業務が多く、整理されていない
- 利用者と関わる時間がない
- 職員によって支援方法がバラバラ
- 管理者に相談しても改善されない
これでは
「理念は好きなのに、理念どおりの介護ができない」
という不満が生まれます
この場合、すぐに「会社と自分は合わない」と判断する必要はありません
まず
「理念を実現できない原因は何なのか」
を具体的に考えます
- 人手不足だから利用者と関われない
- 記録業務が多すぎる
- 職員間で支援方針が共有されていない
など、問題を具体化します
そのうえで、会議やカンファレンス、上司との面談などで改善できないかを考えましょう
ポイントは
「こんな職場はおかしい!」
ではなく
「会社が掲げている○○という理念を実現するために、△△を改善できないでしょうか」
と伝えることです
会社の理念を共通の目的として使うわけです
理念そのものには会社と自分の共通点があるのであれば、運営方法を改善することで働きやすくなる可能性があります
それでも改善されない場合はどうする?
- 問題を伝えても何も変わらない
- 人手不足が慢性化している
- 管理者も問題を理解しているけれど改善できない
- 理念とは明らかに違う運営が長期間続いている
ここまで来ると、個人の努力だけで解決するのは難しくなります
会社の理念がどれだけ素晴らしくても
実際の働き方を決めるのは「掲げられた理念」だけではなく「現場で行われている運営」だからです
その場合には、異動や転職を含めて環境を変えることも選択肢になります
つまり
理念そのものが合わない
→ 自分の価値観を整理する
→ 折り合えるか考える
→ 根本的に違うなら、自分に合った職場を探す
理念には共感しているが運営に不満
→ 理念を実現できない原因を具体化する
→ 上司・会議などで改善を提案する
→ 改善が難しければ、異動や職場変更を検討する
と、解決への道筋が少し違います
大切なのは
「介護の仕事が嫌になった」と
「今の会社が自分に合わない」を混同しないことです
介護そのものにはまだやりがいを感じているのであれば、「介護職を辞める」以外にも解決策はあります
根本的に合わないなら「職場との相性」を考える
話し合いや工夫によって解決できる違いもあれば、どうしても埋められない違いもあります
たとえば
「利用者一人ひとりと時間をかけて関わりたい」
という職員が、効率や業務量を重視する職場で働けば、どちらが正しいかとは別に、働きづらさを感じるかもしれません
反対に、スピード感や効率性を重視して働きたい人にとっては、その職場が合っている可能性もあります
つまり
「会社が間違っている」「自分が間違っている」の二択ではなく
単純に相性が合っていないこともある
ということです
介護の仕事そのものにはやりがいを感じているのに、会社の考え方との違いが大きなストレスになっているのであれば
「介護職を辞める」のではなく
「自分の介護観と合う職場を探す」
という選択肢もあります
介護施設、訪問介護、デイサービスなど、同じ介護職でもサービスの種類や法人によって、求められる支援や職場の文化は大きく異なります
「介護の仕事は自分には合わない」と結論を出す前に
「今の職場が、自分の大切にしたい介護観と合っているのか」
を一度考えてみても良いのではないでしょうか
給与が不安なら「働き方・資格・キャリア」を変えてみる
「介護の仕事は好きだけど、この給料でこの先も生活していけるのだろうか…」
というように、結婚や子育て、住宅購入、老後など、将来の生活を考えるほど、給与への不安は大きくなります
実際のところ、介護職員の処遇は改善傾向にあります
国による処遇改善の取り組みも続いており、介護職員の給与は以前と比べて上昇しています
それでも
「仕事の大変さや責任に対して、給料が見合っていない」
と感じる人がいるのも事実です
ここで考えてほしいのは
「介護職だから給料が安い。だから辞めるしかない」
と、すぐに結論を出さないことです
介護・福祉の仕事を続けながら収入を上げる方法はいくつもあります
- 今の職場で給与を上げる方法を確認する
- 資格を取得して「自分の価値」を高める
- 同じ介護職でも「働く場所」を変える
- 介護経験を持ちながら、別の福祉分野へキャリアを広げる
介護職の給与は全国一律ではありません
特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービス、訪問介護など、働くサービスによって勤務形態や手当も変わります
さらに、同じ種類の施設でも法人によって基本給、賞与、資格手当、夜勤手当、昇給制度などは異なります。
さらに
介護職だけにキャリアを限定せず、保育士の資格を取り、別の福祉分野へ可能性を広げることも、色々な稼ぎ方の発見につながります
3年後、5年後、10年後に自分の収入をどう増やしていくか
長期的なキャリアプランを考えることは、収入面でも大きなプラスに働きます
介護福祉士の価値の高め方
人的資本の高め方については別記事もありますので参考にしてみてください
「辞める」「我慢する」の二択にしなくていい

介護職がつらくなった人は、色々な選択肢があることにぜひ気づいてください
上記でお伝えしてきましたが
- 今の職場で改善する
- 同じ介護職で職場を変える
- 介護経験を活かして別の福祉分野へ移る
- 資格を取って仕事の選択肢を増やす
- 介護業界そのものを離れる
という複数の選択肢があります
僕自身は
高齢者介護
↓
障がい福祉
↓
児童福祉
という経験を経て、資格の重要性や、介護福祉士と保育士資格の相関性の高さ
高齢者介護と児童福祉の共通するやりがい
楽しく働くための選択肢を広げることの重要性
「高齢者介護を辞める=福祉職を辞める」ではないこと
を身を持って強く感じました
まとめ|やりがいを捨てずに、つらさを減らす方法を考えよう

介護の仕事は僕は大好きです
「今、目の前に居る人」の支援ができ、感謝を受けられるのは、何よりのやりがいです
ただ腰の痛みや人間関係による精神的なストレスはありました
それでも、将来のキャリアの見直しと保育士資格取得により、幅広い働き方や稼ぎ方の選択肢を持つことができました
介護の仕事には、大きなやりがいがあります
だからこそ
「介護は好き。でも辞めたい」
という気持ちが生まれることもあります
この記事では、その背景として
- 腰痛などの身体的負担
- 職場の人間関係
- 会社の理念と自分の介護観の違い
- 給与や将来への不安
という4つの理由を考えてきました
大切なのは、「辞めたい」と思ったときに
介護そのものが嫌なのか
それとも、今の働き方や職場環境がつらいのか
を一度切り分けて考えてみることです
- 身体的な負担が原因なら、身体への負担が少ない働き方を探す
- 人間関係が原因なら、関わり方や職場環境を変えてみる
- 会社との考え方が合わないなら、自分が大切にしたい支援を整理して、職場との相性を見直す
- 給与が不安なら、資格取得や転職、キャリアアップによって将来の収入を増やす方法を考える
原因が違えば、解決策も違います
だから僕は
「介護職を続ける」か
「介護職を辞める」かの二択だけで考える必要はない
と思っています
介護現場で身につけた経験は、今の職場を離れたからといってゼロにはなりません
利用者とのコミュニケーション、多職種との連携、家族対応、生活支援、記録、アセスメント
これらは、高齢者介護だけでなく、障がい福祉や児童福祉、相談援助などにもつながっていく経験です
そして、そこに新しい資格や経験を積み重ねていけば、働ける場所はさらに増えていきます。
僕自身がこのブログで提案しているのが
「介護福祉士 → 保育士 → 社会福祉士」
と専門性を横にも縦にも広げていく、「黄金のキャリア形成」です
資格をたくさん取ること自体が目的ではありません
- 介護しかできない
- この会社で働くしかない
- 嫌なことがあっても我慢するしかない
- 不安しかない
そんな「○○しかない」を少しずつ減らして
「自分で働き方を選べる状態をつくること」
が目的です
選択肢が増えれば
「腰がつらくなったら、別の福祉分野へ」
「もっと相談援助に関わりたくなったら、新しい資格に挑戦する」
「今の職場が合わなければ、自分の経験を評価してくれる場所を探す」
と、状況に合わせて進む道を変えられます
「仕事を辞めたい」と思うことは、必ずしも今までのキャリアを否定することではありません
むしろ
「自分は何がつらいのか」
「どんな仕事なら楽しく働けるのか」
「これからどんな働き方をしたいのか」
を考えるきっかけにもなります
介護で身につけた経験を捨てるのではなく、それを土台にして次の経験や資格を積み重ねていく
そして、身体的・精神的・経済的な不安を少しずつ減らしながら、自分に合った働き方を選べるようにしていく
それが、このブログで僕が目指している「黄金のキャリア形成」です
介護の仕事にやりがいを感じているのなら、そのやりがいまで捨てる必要はありません
今の場所で我慢し続けるのでもなく、すべてを捨てて逃げ出すのでもない
これまで積み上げてきた経験を持ったまま、次の選択肢へ進んでいく
「辞めたい」と思ったときこそ、自分のキャリアを一度見直してみてください
その悩みが、これからもっと楽しく働くための、新しいスタートになるかもしれません
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!





