僕は子どもが3人居て、それぞれ0歳、2歳、12歳です(2026年現在)
当然子育てをしていて、一緒にお出かけをしたり、遊んだり、ごはんを食べたり、お風呂に入ったり、隣で寝たりします

そんな中でこちらも当然なのですが

「○○に行きたい!」「行きたくない!」「○○がしたい!」「○○が食べたい!」「お風呂はイヤ!」「まだ寝ないもん!」

といった場面が、まぁ~(×100)よくあるワケです

家庭の中でパパとして現在進行形で、イヤイヤ期、反抗期、思春期の子どもと向き合い、寄り添い、話し合い、過ごしていますが、その一方で保育士として、仕事として療育を行ってもいます
仕事とプライベートを分けるかどうかは、人それぞれの働き方と価値観によるところが大きいとは思いますが、僕自身は自然と分けて考えることが多いと思っていたのが過去です
仕事で利用児と関わる際の視点や話し方
家庭で自分の子と関わる際の視点や話し方
これを無意識に使い分けていたように思います

ですがその価値観が最近変わってきて、片方の経験をもう一方にも活かすことで、どちらの場面でも有効で有意義な関わりに変えていくことができる と思いました

この考えを持ちながら子育てや療育を行っていると、対応できる引き出しが増えて、心にゆとりを持って楽しく過ごせる時間が仕事でも家庭でも本当に増えたと感じます

かといって子育ての経験が無い人が、「療育をする際に引き出しが少ない」と否定するつもりは全くありません
むしろ、子育て経験が無い人の方が、療育的に子どもたちと関わるスキルは、専門職として伸びやすいと僕は経験上感じています

なので今回伝えたいことは主に3点

  • 子育ての場面で療育の知識経験が活かせること
  • 療育の場面で子育ての知識経験が活かせること
  • 子育て経験が無くても療育のスキルが伸びる理由

こちらを詳しく、具体例も交えてお伝えしようと思います

  • 色々な場面でイヤイヤ状態になる子の関わりに悩むママやパパ
  • 子育て経験がどんな風に児童発達支援や放課後等デイサービスの仕事で活かすことができるかを知りたい方
  • 子育て経験が無いが、子ども相手に仕事ができるのか不安な方

に参考になるとうれしいです

子育ての場面で療育の知識経験が活かせること

未就学児~小学校卒業くらいまで、知っておくと活かせるようにお伝えします
それぞれ項目と解説がありますが、重要なのは、その知識を常に使おうとしたり、単体の知識を限定的に使うという意識ではなく
複合的に組み合わせて状況に応じて使う あるいは
困った時の引き出しとして考え方を持っておく
という意識で、読んでください

約束をする

例えば公園で遊んでいると、我が子って無限に遊び続けたりしませんか
「この子の体力はいつ尽きるんだ?」と
でも、そろそろ次の予定があって帰らないといけないとか、そもそもこっちの体力が限界、熱いから熱中症が心配、等々の理由から、子どもの意思に反して「もう帰るよ~」と言わなければなりません
これを「やだ!」と拒否られた場合、困りますね
理由なんて子どもには理解できないし、知ったこっちゃありません
それに、突然「帰るよ」と言われても、まだ遊びたいのに気持ちの切り替えができないのは当然です

そんなときは、「お約束」を意識して伝えます
「お約束」というのは割と早い発達段階から「ルール」の概念として理解ができる場合が多いです
そして幅広い世代で、「お約束」というのは「守らなければいけない」という意識が刷り込まれているものです

上記の場面で使える有効な「お約束」

遊び始める前の「帰るときのお約束」
例)「ママが帰るよって言ったら、帰るよ」

帰る5分くらい前の「お約束」
例)「次に○○と◆◆で遊んだら、おしまいね」「最初のお約束、覚えているかな?」

といった工夫です
大人の堅苦しい言い方だと「契約」と言い換えられますが、子どもも「お約束」を意識できるように伝えていくのは、将来、社会的にも必要な子どもの学びになりますので、療育で関わるスタッフも、この「お約束」というのは遊び始める前、必ず確認していることです

わかりやすい言葉で簡潔に伝える

家庭の中で子どもとお話していると、ついくだけた口調になったり、話が前後行ったり来たりしているような伝え方になりがちです

例えば、お風呂に入ってもらいたいのに、「イヤだ」と言っておもちゃ遊びを続け、なかなか入ろうとしない子どもが居たらどのように伝えるでしょうか

「おもちゃが散らかっているよ、踏んだら危ないから片付けて、お風呂に入ったらその後アイスを食べれるから、お風呂に入ろう。着替えを用意して」

流れの中でこんな風に伝えることがありそうですが、療育的な視点と対応を取り入れると、改善の余地があります
上記の伝え方は、一度に伝える情報量が多すぎる、という点です

例えばですが、上記の伝え方を、分割して伝えるようにしてみます

「おもちゃをかたづけよう」
 →行動の完結まで見守る

「着替えを用意しよう」
 →行動の完結まで見守る

「お風呂場に行こう」
 →一緒に行く

「服を脱ごう」
 →行動の完結まで見守る

その後も、「身体を洗おう」「おふろに入ろう」「出よう」「アイスを食べよう」等々、
一つの行動につき、同意を得て完了をしてから、次の行動へ
というようにできる限り分割していきます

わかってもらいたい、というのであれば、伝え方は非常に重要な要素です
伝え方は、少しずつ、簡潔に、わかりやすく がポイントです
特に療育の現場では、自閉症や発達に遅れのある子がおり、上記が意識されて関りを行う術が技術として身についていきますので、家庭での子育ての場面でも活用ができます

これが、一律にそういう話し方をするというのではなく、あくまで「その人にとって理解がしやすい話し方をする」という視点を持つことが大事です
長い文章でも、その人にとって理解ができるものであれば問題ありません

具体的に示す

上記の2点「お約束」と「わかりやすい言葉」に加え、「具体的に」を意識します
「具体的」とは
「数字で示されている」(あと○○分、時計の針がここまで、あと○○個で終わり)
ということです
あるいは、話し言葉で伝える他に

  • 話したことを紙に書いておく
  • 絵や図、形でも示す

等、視覚情報で示すことで理解が深まり、お約束が守れるようになることが多くあります
子どもの特性によっては「視覚優位」「聴覚優位」といった、「どんな覚え方が得意か」に差があることが多いです

視覚優位と聴覚優位については「LITALICOジュニア」のサイトに情報があります

こちらも療育の関わりで身につく知識ですが、知っておくと子育てにも非常に役に立ちます

たくさんほめる

「お約束」が守れたり、自発的でポジティブな行動ができたときは、たくさんほめましょう
こちらも療育の現場で、意識的にスタッフが実践していることです
ほめられると「ドーパミン」という物質が脳内に分泌され、「またやりたい」と意欲が湧き、前向きな行動を強化することができます

別の記事の「ゲーム依存」についての理解の中でも触れましたので、こちらも参考にしてください

無意識ではなく、意識的にほめる、ということが大事です
子どものイヤイヤ、ものを壊す、叩く等、減らしたい行動についてはほめず、良いと思われる行動にたいしてほめる、ということを繰り返すと、良い行動が増えていくとされています

上記の根拠は「オペラント条件付け」にあります
参考は、心理学メディアの「THEORIES」のサイト内にあります(こちら

感覚を満たす

「公園でまだ遊びたい」「帰りたくない」といった子どもの気持ちは、「帰らないといけないのはわかっているのに」ということを頭では理解しているのに、それを身体が拒む、という現象からの発信であるケースがあります
そういった場合には、「感覚的な刺激を満たす」ことで納得ができたり、スムーズな行動の切り替えができるようになる可能性があります

感覚刺激を満たすことについてはこちらの記事で述べています

療育の場面で子育ての知識経験が活かせること

子育て経験があると、療育の現場でも知識と経験が大いに役立ちます
一方で注意点もあります

利用児への対応を、我が子へするように行うと、相手からの依存を招いたり、必要以上の愛着関係が生まれたりします
利用児と24時間、365日一緒に居られるわけではないので、注意と理解が必要です

また、ご家族に向けて助言を行う際、自分の家庭の話を元にアドバイスを行うのは、個人的な主観が多く入るため危険です
「ウチはこうだったから、あなたの家もこうした方が良い」と伝えるのは、井戸端会議のような発信で、根拠を持った支援ではありません
あくまでも一例として自身の経験を伝え、判断材料にしてもらう、までに留めるのがベターです

上記を踏まえ、有効に活かせる場面を述べていきます

発達段階での心理変化の把握

子育て経験があると、例えばですが「〇歳のときは何かとできないことにイライラしていたが、過剰に関わらずに見守るくらいで、自然と上達していった」「4年生の頃はとにかく周囲のマネをしたり影響を強く受けていたが、5、6年生になると、人は人、ということに気づき、こだわらなくなった」
といった支援の長期的な見通しが持ちやすくなります
今現在の突拍子もない行動にあたふたすることが減り、ある程度気持ちにゆとりを持つことができるのは精神的なメリットです
(発達や価値観、性格は個人に差があるので、楽観視はできませんが)

子どもの日常生活を理解し、踏まえた支援ができる

子育てをしていると「子どもって、自立していくために、こういう行動から成長に繋がっていく」という視点が自然と備わっていきます
例えば、身支度や着替え、トイレ、食事、お風呂等生活の場面における子どもの様子を普段からそばで見て、成長を感じていると思います
その様子を見て、半年前と比較して実感する
そこから掘り下げができるわけです
「どうして半年前にできなかったボタンはめが、できるようになったんだろう?」等
それは身体の発達や、やろうとする気持ち、やりがい、達成感など、色々な要因が組み合わさって、「できる」状態になっている
そんなことを、生活の場面で見守り続けているからこそ、深く理解しやすい素養ができていくのが、子育ての経験です

保護者と共感がしやすい

児童発達支援、放課後等デイサービスの業務としては「家庭への送迎」があり、利用後に保護者へ様子を引き継ぐ業務があります
そこで様子を引き継いでいると、「最近ウチの子が家で、、、」と困りごとを話すことがよくあります
そんなとき、子育ての経験があると、「あ~、ウチでもありましたよ」と、自然な返しができたりします
そこから、本格的な相談を受けたり、対応の検討等を行うと、形としてはスムーズです
家庭からの相談事に対して「共感」から入ることで、「相談しやすい雰囲気」が生まれ、家庭と事業所の信頼関係も深まりやすいです

※先述しましたが、家庭からの相談に対して個人の主観の押し付けはNGになりますので、相談に対しては事業所全体として検討し、返答する、ということが基本であることを忘れないようにしてください

子育て経験が無くても全然大丈夫 

ここまで聞くと

子育て経験が無いなら療育の仕事はしない方が良いってことね

はいはい。さようなら。

とまで考えた方も居るかもしれませんが、ちょっと待ってください
そうではありません
大丈夫です
むしろ子育て経験が無い方が、スタッフとしての伸びしろやポテンシャルは高いと僕は思っています 本当です

根拠を説明していきます

高いプロ意識が芽生えやすい

子育て経験があると、我が子と同じ世代の利用児と関わるとき、距離感をどう保ったらよいか分からなくなるときがあるんです
例えば、不意に転んでしまったり、レクで勝負ごとに負けてしまったとき等、落ち込んだり悲しんだりしている子を見ると、まずギュッと抱きしめてあげたくなるけどそれは正解なのか、、、?みたいな
あるいは、危険な高いところに衝動的に登っている子を見ると、反射的に「コラ」って言ってしまったりとか

我が子へ接する経験が、反射的な利用者対応になり、結果それが不適切だった、ということも起こり得ます

その点で、子育て経験が無く、フラットな状態で利用児と向き合うことができる
言い換えると、良い意味で「店員」と「お客様」の関係でいられるということです

これは療育の実践現場では、むしろ強みです

主観が入りにくいですし、情報共有や必要事項の検討等はチームや事業所全体でやっていこう、という行動がとりやすく、経営者視点では「社員にはそう動いてほしい」と思うハズです

子育て経験があると、変な主観が入ったり、自身の判断で行動や支援をしてしまいそうになるときがあるので、そこは療育の現場ではリスクになってしまいます

といった点から、子育て経験が無くても全然大丈夫 むしろ
「高いプロ意識で仕事ができる人」になれる という期待要素が大きくなります

専門性を高めていきやすい

子育てをしていない方の方が、自己研鑽や自己投資に時間やお金を割くことができると思います
「ヒマだから」と言っているワケではありませんので誤解の無きようお願いします
そういうことができる可能性が高い
ということです

キャリア志向や、稼ぐ力をどんどん伸ばしたいという方は、子が居ない方が時間やお金の配分を、そちらに注ぎやすいというのは事実だと思います

実際僕も、キャリア形成や自己実現のため、社会福祉士の資格を取ろうとしていたのですが、子が生まれ子育てがあり、通常の仕事もあるとなると、どうしても時間が取れず、時間が経過している現実がありました
「本当に意欲があれば、時間はどうにかして作るものだ」と言われるとぐうの音も出ませんが、本当なので仕方が無いと許してもらいたいです

それでも、来年2027年には、受験資格要件が満たせる養成学校へ通う予定です
「無理だった」とならないように頑張るつもりです
通って勉強をする近況も、学びの復習や決意の持続の意味も込めて、このブログで発信していきます

まとめ 正解はなく、考え方は自由

働くことって、時にはグッとこらえて踏ん張るような場面も必要だとは思いますが
働く時間も、人生を豊かに彩るための時間
だと思っています
働く時間も楽しもう、と

そして働き方は、もっと選べる自由な選択肢があって良いと思います

僕は、子育ての経験、保育士の知識、介護職の経験と知識、療育の現場での子ども対応
それぞれのキャリアで得られたことが、それぞれの場面で活かすことができ、心に余裕が生まれ、楽しく働けるようになり、人生もより楽しくなってきた と思っています

みなさんはそれぞれに経験や価値観を持ち、あくまでも僕のストーリーは参考に、多くの選択肢を持つことを意識していただければと思います

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました

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