介護福祉士と保育士のダブルライセンスで何が変わった?高齢者介護から児童福祉へ転職した実体験
介護福祉士を取ったあと
「このままずっと介護職を続けるのか」
「もう一つ資格を取るなら、保育士って意味があるの?」
「介護福祉士と保育士の両方を持って、実際に何が変わるの?」
そんな疑問を持つ方もいると思います
僕は福祉系大学を卒業後
特別養護老人ホームで約10年間働き、介護福祉士を取得しました
その後、結婚や子育てをきっかけに働き方を見直し
保育士を取得
高齢者介護から児童発達支援
そして放課後等デイサービスへと働く場所を広げてきました
実際に両方の資格を使って働いて感じるのは
介護福祉士と保育士は
ただ国家資格を2つ持つだけの組み合わせではない
ということです
介護で積み上げた経験を捨てずに
子ども・障がい児支援へ仕事の幅を広げることができました
一方で
転職直後は収入が下がるなど
良いことばかりだったわけでもありません
この記事では
資格制度の一般論ではなく
僕自身の働き方・収入・支援・家族との時間・将来の選択肢が実際にどう変わったのかを紹介します
結論からいうと
僕にとって保育士資格の一番大きなメリットは
「できる仕事が増えたこと」より
「自分で仕事を選べるようになったこと」でした
将来の選択肢が増える
そんな考え方がみつかるきっかけにしていただけるとうれしいです
ぜひ最後まで読んでみてください
介護福祉士+保育士になって、働き方はこう変わった

| 介護福祉士のみ | 介護福祉士+保育士 | |
|---|---|---|
| 主な勤務経験 | 特別養護老人ホーム | 児童発達支援 放デイにも拡大 |
| 主な支援対象 | 高齢者 | 子ども 障がい児にも拡大 |
| 支援の視点 | 生活・自立 認知症ケア | 発達・感覚 家族支援も追加 |
| 働き方 | 夜勤のある介護 | 現在は 日曜・祝日休み |
| 収入 | 介護職中心 | 転職直後は減少 →その後回復 |
| 資格手当 | 1資格分 | 2資格分で2倍に |
| 将来像 | 介護中心 | 福祉職の中で 複数の選択肢 |
※これは僕自身の勤務経験です
休日・給与・資格手当などは勤務先によって異なります
保育士を取って一番変わったのは
「介護以外の仕事も選べる」
と実感できたことです
介護福祉士しか持っていなかった頃の僕は
転職を考えても
「特養から別の特養へ」
「特養からデイサービスへ」
といったように
高齢者介護の中で働く場所を変えることを中心に考えていました
ですが、人から
「保育士も向いていそうだね」と言ってもらえたり
求人を色々見る中で
「介護福祉士募集、障がい福祉事業所」
というものをみつけたり
外部から、視点を広げるきっかけをもらうことで
考え方に変化が生まれました
そしていざ、障がい福祉事業所や
児童福祉の現場で働き始めると
高齢者介護で積み上げた経験は
違う福祉分野でも十分に活かすことができる
とわかりました
キャリアチェンジ=今までの経験を捨てる
ではありません
僕の場合はむしろ
介護経験の上に
新しい経験を積み重ねる感覚
に近かったです
高齢者介護の経験は、児童福祉でも意外なほど使える

認知症ケアと発達支援に共通する「なぜ?」という視点

特に僕が共通していると感じたのが
利用者さんの様子を見て
目の前の行動だけで理解・判断しないこと
です
特養で働いていた頃
利用者さんが
「何度も立ち上がる」
「家に帰りたいと言う」
「入浴を拒否する」
といった場面を何度もみてきました
そんなとき
「困った行動を止める」ではなく
「なぜ、この行動をしているのだろう?」
と考えることが大切になります
これは児童福祉でも同じでした
「活動に参加しない」
「突然その場から離れる」
「大きな音を嫌がる」
といった行動を
「言うことを聞かない」
だけで終わらせるのではなく
「なぜ参加しづらいんだろう?」
「本人には何が起きているんだろう?」
と考えていきます
対象となる年齢も
必要な専門知識も違います
それでも
「行動の奥にいる、その人を見る」
という対人援助の基本はつながっている
これは両方の現場で働いてみて初めて気づいたことでした
「利用者対応が難しい」
と感じている人のために
「向き合う・寄り添うの使い分け」
「感覚刺激の重要性」
「自分でできるという余白を活用する」
といった対人援助のテクニックについて
別記事がありますので
参考にしてみてください
観察・記録・家族対応もゼロからではない

もう一つ役立ったのが
介護現場で身につけていた基本的な仕事です
- 本人の様子を観察する
- 記録する
- 職員間で情報共有する
- 家族の話を聞く
- 支援方法を考える
- 計画に沿って援助する
などです
もちろん児童福祉では
新しく覚えなければならないことがたくさんありました
それでも
「福祉職として人を支援する」
という土台までゼロに戻ったわけではありません
まったく違う業界へ転職したというより
同じ福祉という大きなフィールドの中で
別の場所へ移動した
という感覚に近かったと思います
介護経験だけでは足りない知識や視点もある

ここまで読むと
「介護経験があれば児童福祉でもすぐ働けそう」
と思うかもしれません
でも、そんなに単純ではありませんでした
児童福祉の現場では
新しく学ばなければならないこともたくさんありました
特に大きかったのが
「発達」という視点
です
- 子どもの発達段階
- 感覚の特性
- 遊び
- 集団活動
- 学校との連携
- 保護者支援
こうした知識は
介護現場だけでは十分に身につけられません
現在の放課後等デイサービスガイドラインでも
本人支援について
「健康・生活」
「運動・感覚」
「認知・行動」
「言語・コミュニケーション」
「人間関係・社会性」
という5領域の視点を踏まえた支援が示されています

児童福祉へ移り
介護経験は強い土台になる
でも、土台だけでは児童支援はできない
と感じました
だからこそ
介護経験
+
保育士の勉強
+
児童福祉での実務経験
これらを相関性のあるものとして
知識や経験を積み重ねていくことが大事です
そうすることで
自信の価値が高まり
引き出しが増え
将来の選択肢が増える
ことにつながります
保育士を取って「子どもの前に立つ力」も身についた

介護福祉士としての経験が児童福祉でも役立った一方で
保育士を取ったからこそ身についたと感じる力もあります
その一つが
「子どもたちの前に立って、活動を楽しく進める力」
です
僕がこれまで働いてきた放課後等デイサービスでは
未経験で入職したスタッフから
「大勢の子どもの前で何をすればいいか分からない」
「レクリエーションを盛り上げるのが苦手」
「子どもの前に立つと緊張する」
といった声を聞くことがありました
僕自身も
最初から人前で何でもできたわけではありません
でも
保育士試験の筆記や実技に向けて勉強するなかで
子どもの発達や遊び、音楽などについて学び
「少しくらい恥ずかしくても
自分から楽しんでやってみる」
という勇気も身についたと感じています
歌う・踊る・遊ぶも、放デイでは立派な「強み」になる

今では子どもたちと一緒に歌ったり
踊ったりすることもあります
僕が結構好きなのが
昔ながらの遊びです
たとえば
「はないちもんめ」
「だるまさんがころんだ」
「あぶくたった」
など
「今の子どもに、そんな昔の遊びがウケるの?」
と思うかもしれません
「今の子どもは冷めている」
「子どもだましは通じない」
「昔の遊びなんて古いと言われそう」
そんなイメージを持つ人もいるかもしれません
でも
僕は実際に子どもたちと関わっていて
あまりそうは感じません
昔の遊びだから盛り上がらないわけではない
と思います
むしろ大切なのは
スタッフ自身が楽しそうにやっているか
です
大人が恥ずかしそうに
「一応やりますか……」
という雰囲気で進めるのと
「よし、やろう!」
とスタッフ自身が楽しみながら進めるのとでは
子どもたちの反応も変わります
スタッフが本気で楽しんでいると
最初は様子を見ていた子どもが途中から入ってきたり
気づけばみんなで盛り上がっていたりすることもあります
昔ながらの遊びは
全然「古い」だけのものではありません
やり方次第では
今の子どもたちとも十分楽しめる遊びになります
保育士資格は「知識」だけを増やしてくれたわけではない
保育士を取ると
- 資格証が一枚増えてうれしい
- 資格手当が増えた
- 自身の価値や肯定感が高まる
といったメリットを感じます
実際に働いてみると
メリットはそれだけではありません
子どもの前に立つ
活動を進める
歌う
遊ぶ
自分自身も楽しむ
こうしたことに以前より
技術的にも自信を持って取り組めるようになりました
僕が働いてきた現場では
子どもたちの前に立って活動を楽しく進められるスタッフは
とても頼りにされる存在でした
保育士資格は僕にとって
「知っていること」を増やしただけでなく
「できること」を増やしてくれた資格
でもあります
子どもたちの前でレクリエーションを進めるのが苦手な方へ
僕が現場で意識していることはこちらの記事にまとめています
「発達の道筋」を知ることで、子どもの見え方が変わった

児童福祉へ移って
僕が新しく学ぶ必要があったものの一つが
「子どもの発達」についての知識
です
発達支援や療育を利用する子どもの中には
得意なことと苦手なことの差が大きい子もいます
ある場面では高い力を発揮できるのに
環境や状況が少し変わるとうまく力を発揮できない
ということもあります
そこで大切になるのが
子どもがどのように
身体・認知・言葉・感情・社会性などを発達させていくのか
という基本的な発達の道筋を知っておくことです
たとえば
「この年齢では、どのような身体の動きが育ってくるのか」
「言葉やコミュニケーションは、どのように発達していくのか」
「他者との関わり方はどう変化していくのか」
といった知識です
もちろん
「○歳だから、これができなければいけない」
と子どもを型にはめるためではありません
発達の一般的な道筋を一つの参考にしながら
「この子は今どの段階にいるんだろう?」
「得意なことは何だろう?」
「どこに難しさを感じているんだろう?」
と考えるための土台にします
放課後等デイサービスでは
こうした子どもの状態を捉えながら
健康・生活
運動・感覚
認知・行動
言語・コミュニケーション
人間関係・社会性
という5領域とのつながりも考えて支援していきます
僕自身は3人の子育てをしながら
児童福祉の仕事をしていますが
子どもの成長は本当に速く
先週まで難しかったことが
今週になったらできるようになっていた
という場面に出会うこともあります
その変化を見逃さず
その子の強みや課題を捉えて次の支援を考える
そのためにも
発達についての知識は大切だと実感しています
僕にとって良かったのは
こうした子どもの発達について
保育士試験の勉強を通して体系的に学ぶ機会があったことです
もちろん
保育士資格を取っただけで
発達支援の専門家になれるわけではありません
実際の支援では
その後も学び続ける必要があります
それでも
「なぜこの行動をするんだろう?」
と考えるときに
経験や感覚だけではなく
発達という視点から考えるための土台ができました
僕にとって保育士資格は
働ける場所を増やしただけでなく
子どもを見る「新しい視点」を増やしてくれた資格
でもあります
高齢者介護から児童福祉へ転職して、生活そのものも変わった

家族との時間が増えた

僕が高齢者介護から児童福祉へ移った理由は
「保育士として働きたかったから」
だけではありません
結婚して子どもが生まれ
子育てについて深く考えるようになったことや
「保育士に向いてそう」と介護職時代の同僚に言われたこと
家族との時間を持ちたいと
働き方そのものを考えるようになったことも大きな理由でした
特養勤務時代は夜勤もあり
管理職になってからは急な欠勤への対応や勤務変更もありましたが
その分収入は増えていました
でもその一方で
家族と過ごせる時間は減っていました
そこで僕は
「多少収入が下がったとしても
今の人生に合った働き方を探してみよう」
と考えるようになりました
児童福祉へ転職した僕の場合
日曜・祝日が休みになり
以前より家族との予定を合わせやすくなりました
これは給与面の考え方だけではなく
人生を豊かに過ごすための
大きな決断と変化でした
転職直後は収入が下がった

もちろん良いことばかりではありません
僕の場合
児童福祉へ転職した直後は手取りが下がりました
これは結構大きなデメリットでした
だから
「保育士を取れば給料も上がって
休日も増えて全部うまくいく」
とは言えません
ただ
その後児童福祉で経験を積み
役割も増えていったことで
4〜5年ほど経つ頃には以前の管理職時代に近い収入まで戻ってきました
そして僕の場合は
収入だけではなく
家族との時間
仕事のやりがい
将来の選択肢も含めて働き方を考えられるようになった
ことの方が大きかったです
介護福祉士+保育士は収入アップにもつながる?

資格を増やすなら
「結局、給料は上がるの?」
という部分も気になると思います
僕の現在の勤務先では
介護福祉士 月7,000円
保育士 月7,000円
合計で月14,000円の資格手当が支給されています
年間で考えると16万8,000円です
もちろん、これは僕の勤務先の制度です
すべての事業所で両方の資格手当が付くわけではありません
それでも
取得した資格が実際に給与へ反映される職場もある
という一つの実例にはなると思います
転職先を探すときは基本給だけでなく
「介護福祉士と保育士の両方を持っていた場合
資格手当はどうなるのか?」
まで確認してみることをおすすめします
求人票だけでは資格手当の細かい条件まで分からないことがあります
転職を急ぐ必要はありませんが
「自分の資格と経験なら、どんな条件の職場を選べるのか」
を一度調べてみるのも方法の一つです
資格を増やして一番変わったのは「辞めても大丈夫」と思えること

僕が介護福祉士と保育士の両方を持って良かったと思う最大の理由は
資格手当がつくことでも
心身がラクになったことでもなく
「今の仕事だけがすべてではない」
と思えるようになったことです
介護福祉士として働ける
保育士としても働ける
高齢者介護の経験がある
児童発達支援の経験もある
放課後等デイサービスの経験もある
そうやって一つずつ経験を増やしていくと
「もし今の職場が合わなくなったらどうしよう」
という不安が以前より小さくなりました
会社にしがみつくために資格を取るのではなく
会社を選べる自分になるために資格と経験を増やす
僕は今、資格取得の価値をそんなふうに考えています
僕が考える「資格や経験を自分の中に残る価値にする」
という考え方については、こちらの記事でも詳しく書いています
じゃあ、介護福祉士から保育士を目指すのは大変?

ここまで読んで
「メリットは分かった
でも、働きながらもう一つ国家資格を取るのは大変そう」
と思った方もいるかもしれません
ですが
介護福祉士を持っている人にはメリットがあります
僕自身も介護福祉士を取得したあと
働きながら独学で保育士を取得しました
もちろん
「3科目免除だから簡単」
とまでは言いません
残りの科目の勉強も必要ですし
筆記試験合格後には実技試験もあります
それでも
得られるキャリア上のメリットに対して
介護福祉士は挑戦の負担を小さくできる
というのが僕の考えです
ただし、ここで詳しく説明すると長くなってしまうので
「なぜ保育士より先に介護福祉士を取るのがおすすめなのか」
は別の記事にまとめています
参考にしてみてください
独学が不安なら通信講座を使う方法もある

僕自身は保育士試験に独学で合格しました
そのため
「合格のために全員通信講座を使った方がいい」
とは思っていません
自分で勉強を続けられるなら
まず独学から挑戦する方法もあります
一方で
- 仕事や育児と両立したい
- 自分で学習計画を作るのが苦手
- 苦手科目だけ効率よく勉強したい
- 一人だと途中で挫折しそう
という方なら
通信講座を利用する価値はあります
大切なのは
「独学か通信か」ではなく
自分が最後まで続けられる方法を選ぶこと
です
四谷学院 保育士講座
しっかり学習計画を立てて
合格までサポートしてほしい方に向いている通信講座
科目ごとに理解度を確認しながら進められるため
仕事や家事と両立しながら計画的に勉強したい方にも選択肢になります
「独学だけでは少し不安」という方は
講座内容を確認してみてください
【四谷学院 保育士講座の詳細を見る】
保育士SMART合格講座
費用を抑えながら
スマホ中心で効率よく勉強したい方に向いている講座
スキマ時間を活用しやすいため
仕事を続けながら保育士試験に挑戦したい介護職の方とも相性が良いです
「まずは手軽に試験対策を始めたい」という方は
チェックしてみてください
【保育士SMART合格講座の詳細を見る】
料金やサポート内容は変更される可能性があるので
公式ページで最新情報を確認してください
僕自身は独学だったため
「僕が使って合格しました」とは言えません
そのため
このブログでは料金・学習方法・サポート内容を比較したうえで紹介しています
保育士を取って終わりではない

僕の場合
介護福祉士→保育士
でキャリア形成が終わったわけではありません
高齢者介護で働き
介護福祉士を取り
児童福祉へ移り
保育士として働き
個別支援計画の作成や家族対応にも関わるようになりました
すると今度は
「もっと相談援助について学びたい」
と思うようになりました
そして現在は社会福祉士を目指しています
最初からここまで計画していたわけではありません
働く
↓
悩む
↓
学ぶ
↓
資格を取る
↓
選択肢が増える
↓
また次の道が見えてくる
この繰り返しでした
僕はこの積み重ねを
このブログで
「黄金のキャリア形成」
と呼んでいます
まとめ|介護福祉士+保育士で増えたのは「資格」より「選択肢」

介護福祉士と保育士のダブルライセンス
これを実際に取得し働いてみて
僕が一番大きなメリットだと感じているのは
国家資格を2つ持っていること
そのものではありません
介護福祉士として積み上げた経験を捨てずに
子どもや障がい児支援へ仕事の幅を広げられたこと
新しい支援の視点を学べたこと
家族との時間を考えて働き方を変えられたこと
収入だけではなく
人生全体から仕事を考えられるようになったこと
です
そして何より
「今の職場だけが自分の働ける場所ではない」
と思えるようになったことです
僕自身
まだキャリア形成の途中で
今は社会福祉士を目指しています
これから先
また働き方や価値観が変わることが
あるかもしれません
でも、それで良いと思っています
資格を取って終わらない
経験を積んで終わらない
今まで積み上げたものを使って
次の選択肢を作っていく
介護福祉士を取ったあと
「この先どうしよう」
と考えている方にとって
保育士は
その可能性を大きく広げてくれる資格の一つだと僕は感じています
この記事が、みなさんの新たな価値観を生み
前向きなキャリア形成の考え方のサポートになっていればうれしいです
最後まで読んでくださった方
ありがとうございました








